ゆるりと壺中日月長

ゲーム(主にADV)感想備忘録

天涯ニ舞ウ、粋ナ花 全体感想

Vita【天涯ニ舞ウ、粋ナ花】の感想です。

5/13プレイ済です。割とすぐに取り掛かり、一気に終わった気が。

これ辛口ですよーっ。本当に閲覧注意して下さいね!でも好きなんです。←笑

ネタバレあります!未プレイでネタバレNGの方は以下の閲覧をお控え下さい。

 

 

天涯ニ舞ウ、粋ナ花

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全体感想

お家騒動と賭けと恋愛の共通ルート

初っ端から苛々するわ、腹立たしいわ、呆れるわ、蹴飛ばしたい衝動に何度も駆られるわ、理不尽さと不快感とツッコミどころが半端ないわで大変忙しかったです(笑)。
いや、華ヤカも確かに主人公に対する態度は最初「何やねんお前ら」状態でしたが、あれは身分と立場を考えればそういう態度も解る。
けれど此方の場合違うでしょ。あそこまで登場しただけで何かした訳でもない17歳の若い娘相手に、罵詈雑言と侮蔑の言葉を投げつけてくる意味が分からん。
でもって見ためは優し気な病床の旦那様幸太ですが、此方も此方で行動が後々発覚の騙し丸め込み感に納得いかない。
知り合いの娘にお家騒動投げるこの神経。
最初の幸太とりつの賭けの件もですが、変に同情してお試し一週間受ける主人公にも軽率過ぎて「ぅううんっ!?」です。
いや、一週間では何も出来ない普通わかんだろ的な。結局店主の仕事は大して学ぼうとせずにいるのも何故引き受けたと。
しかもその間、あの家族の家事を全部一手に引き受けながらですよね?
掃除洗濯料理片付け買い物に病床の旦那様の世話、お店の基本的な事と店主の業務を一から学んで覚えながら働く。
無理だろ。鉄人か。24時間働けても時間足りんわ。
そして正式に賭けをやり直し、一年店主を務める流れはまあ話進まないから言いたい事めっちゃあるが、それはもう置いといても。
何故にまだ女中まで兼ねないといけないのかが解せない。しかもえっらそうに命令するんだわあの駄目家族数人、自分の身の回りの事もまともに出来ない連中のくせしてクソ偉そうに。
家事やる人間が居ないからボランティアで受けた様なものなのに、ありがたみも皆無だわ上からだし、それを受け止めているりつもりつ。
しかも幸介、賭け初日から店主の仕事説明を口頭で簡単にしただけで「じゃあやれよ」って感じの放り投げは何だ。出来るか!!!
で、失敗したら「最初の一週間、店主の仕事を覚えようとしなかったお前が悪い」ときたよあの長男。
それが一理あるとしても、何も教えないままフォローもしないでそんな事関係ない客や従業員に失態連発のりつの事で迷惑かけてもいいのか?店主やってた人間の口から出た言葉とは思えない。
りつもそうですし、幸太も幸介もそうですが、この賭け関係者の三人、周囲を巻き込んで自己中心で動いている。
生活かかって働いてる従業員の身になれよ。客からすれば「何でやねん関係ないがな、金出して来てる客なのに」ですよ。
正直、今作設定に無理があり過ぎると思います。単に虐めたいのか。そういうの持ってくるならもう少し納得いく事情を絡めないと、これでは弱い。
こんなのがダラダラ長くある共通ルートが心底苦痛でしかなかったです。華ヤカとは全然違うこのストレス感。
一日一日、特に番付時期は始まりのBGMがずっと暗いわで気分が萎える。
りつに対する周囲の店主として認める流れもいつの間に?だし、何処がどうでそうなったな感じでこれまたちっとも分からない。
だってその前に逃げ出したとこじゃなかったかい?って。何かがおかしいこの賭けから始まる物語、フォロー所がずれてるよ!

恋愛過程ですが共通ルートからのイベントが色々唐突。急に優しくなったと思えば冷たく戻るで言動がちぐはぐ。段階がさっぱり分かりません。
どのキャラのルートほとんどに感じられたのは、りつの恋愛対象として好きになっているかどうかがよく分からないと言ってたと思ったら、いきなり好きですMAX状態な所。
スチルは甘くて良いのに、流れの不自然さが気になって気持ちが乗れなかった事が多かった(-_-;)

とまあ、かなり共通ルートの辛口文句沢山言いましたが、嫌いではないんです!これだけ文句並べたてて何ですが(笑)。
そもそもの初期設定に失敗してるのが勿体ない限り。
どうしても華ヤカと比べてしまうのですが、ガツンとしたパワフルさと面白さ、魅せるドラマ展開はダウンしてるかなぁ、と。
でも嫌いじゃないんです、嫌いじゃ(笑)。文句はあるけど好きです(え)。でも是非どうぞ!とはお勧めし難いと思います(;^ω^)

その他あれこれ

相変わらず今作も共通も個別も長いので、初回は時間がかなりかかりました。
ミニゲームは華ヤカより少なくなってますのでサクサクと進められます。が、面白みは無いです。大変なりに華ヤカの方がやりがいあって好きでした。
ラジオ内容も個人的に今一つでした。お風呂も…何だったんだ、な短いのでしたし。色々簡素化されている気がして残念。

スチルは綺麗。りつもどれも表情とか可愛いし、男性陣も恰好良い。皆さんの表情が良いんだな。
塗りの感じと雰囲気が合っていてとても好きでした。
エンドロールの作りが本当好み。OP、ED曲がいつも素敵です。背景の季節感ある動きなどの細やかさもイチカラムさんならでは。

個別に入った後半はあの2・26事件がキャラ達に絡んできてハラハラ展開、先を進めるのが楽しみでした。
只、大筋の流れが個別でもお互い恋人として一応?纏まる→2・26事件→実家へ帰る流れ→攻略キャラがお迎え、の結末で全員シナリオに大きな変化がなかったのが単調感。個別ルートなのに割と既読率が多かったし。
攻略対象のご兄弟ですが、クセはありますが宮ノ杜兄弟と比べればかなりマイルド印象。面倒にならない事がやたら面倒になってしまうだけで。
カレーの激辛口に特殊スパイス味が宮ノ杜兄弟なら、弥島兄弟は中辛マイルドに具材がちょっと変わってるみたいなの(わからんわ)。
問題だらけの弥島家の中、女将さんも一切家事やらない子供放任な人だけれどその理由も後で分かったし、言ってる事はあの家族の中でかなりまとも(笑)。
寧ろ私、途中から女将さん結構好きでした。共通の初めは偉そうなだけの、家事育児放棄な駄目妻な人かと思ってたんだけど、中盤~終盤にかけてはりつに対する助言が流石は女将、って感じ。まあでも家事はしようよ、うん。
キャラは最初は長男か次男が気になっていたんですが、蓋を開ければ五男が一番萌えたというこの私の好みからすれば意外な結果(笑)。次いで次男。3番目に四男の順(えーっ、な声が聞こえる/笑)。
恋愛過程が色々不足気味だった所為もあるのか、ラスト近くから漸く盛り上がりなんだけれど、それまでの過程がほとんど薄味。
具材は良いのに粗が結構目立ちました。

宮ノ杜兄弟が相変わらずで嬉しかったんですが、ハルちゃんと誰もくっついていない設定なのは少し残念。
ここは代表(?)で長男の正さんとくっついてる設定であっても良かったのになーとか思いましたはい。個人的願いです。

プレイ終えて言いたい事。幸太、お前がマジで一番酷い。

全て私の計画通りさ、いやあ、騙されたかね?はっはっはv(やたら穏やかなあの立ち絵と声でどうぞ)
みたいな真相ルートに、「こ、こいつ…(゚Д゚;)」と手元にハンマーか何かなかったかと探したくなった私。
終わりよければ全て良しv(*^-^*)qみたいな顔してるんじゃねぇ!


何だかんだ思う所の多かった天蓋でした。
誰にでもオススメですよvなものでは全くない←のですが、これだけ苛々と文句が飛び交う作品だったのに、買って後悔はないと言う不思議な作品です(笑)。

辛いの嫌いなのに何故だかやめられないとまらない(某お菓子か)、そんな感覚に似ています。

 

キャラ別感想は次回。