ゆるりと壺中日月長

ゲーム(主にADV)感想備忘録

英国探偵ミステリア The Crown 全体・キャラ別感想

Vita『英国探偵ミステリア The Crown』の感想です。

2016年3月のプレイ。

 

※ネタバレありなのでご注意下さい。

 

英国探偵ミステリア The Crown

© Karin entertainment 2012-2016

ロンドンで、恋と事件の鐘が鳴る!

公式サイト

mysteria.jp

PV

youtu.be

OP

youtu.be

STORY

19世紀末のイギリス……
霧深き夜のロンドンの街を照らすのは、ガス灯に雲間の月。
紳士淑女の皆様、どうか夜道には気をつけて。
街に潜む悪党どもや怪事件が、貴方を狙っているかもしれません。

誇り高き英国警察、スコットランドヤードの手にあまる大事件が、街にはまだあふれています。
一度事件に巻き込まれたら……覚悟を決めて、お付き合いください。

冴えた頭脳の名探偵。大胆不敵な大怪盗。
さあ、ロンドンの街にビッグベンの鐘が鳴り響けば、恋と冒険の幕が開く……!

 

全体感想

PSP版からの追加要素を含めた移植作品。当時、然程下調べしないまま購入してしまったのは何故なのか(知らんがな)。
原画追加分、声優さん一部キャストを変更したそうです。私はPSP版は未プレイなので声優さんに関しては移植前と移植後の違いは比べようがないので分かりませんが、以前よりファンの方にはこの変更に抵抗があった様な感想を密林で。
まず原画Vita版追加スチル、パッケージ等が前作の三村さんからしろまさんへ。しろまさんは秘密のおやゆび姫キャラデザの人ですね。
大人の事情ってやつなんでしょうが、絵のタッチと塗りも違う二人の原画家さんを追加分だけ入れ込むのは、評価に無駄に影響してしまうので勿体ない気が。
しろまさんはVitaの追加シナリオからなので、本編は以前の三村さんの原画をそのまま使用、いきなり後日談でがらっと絵と塗りが変わって違和感と言うか何というか髪型と服が同じなだけで別人に見えるキャラも。塗りもふんわり淡い水彩カラー細い線に対し、しっかり濃いめマット寄りカラーに太めの線って感じです。三村さんの絵に慣れて後日談でしろまさんのスチルだと、顔が違い過ぎて面食らう。
絵はもう好みですね。キャラの顔は三村さんの方がふんわりした優しく柔らかなキャラの描き方。只、女性陣は見た目が幼い感じ。しろまさんの絵もお上手なんですがクセがかなり強い。でも男性の身体の描き方はしろまさんが好みです。手とか腕とか胸板とかがしっかり筋肉ついてるラインとか骨ばった感じが良い。顔も男性、女性共にぐっと大人っぽく。可愛らしさと塗りの柔らかさ、顔の描き方では三村さんが好みかなぁ、といった感じでしょうか。どちらもそれぞれの魅力があるのでどちらがというのは個々の好みがあるので難しい所。

プレイに関しては秘密のおやゆび姫もそうでしたが、一々選択肢が出る度に時間制限が出るのが地味にストレスです。花梨さんの特徴?正直全ての選択肢には要らないと思うんですが。二週目で選択スキップかけるといきなり制限始まるので、セーブかける時に面倒でした。
便利なのは選択スキップ機能。おやゆび姫の時のロードがやたら長くかかっていた問題は少しマシになってました。ロゼとかと比べると遅いけど。

共通長いです。事件が幾つか起こるんですが、正直私はちょっと退屈気味になってました。まあ、二週目はスキップで飛ばせるので楽ではあるんですが、推理するにもちょっと面白みがあまりなかった気が。いや、私だけかな(笑)
真相ENDがあるんですが、全キャラGOOD・SAD・ベーカー街ENDを見ないと解放しないみたいです。あ、ジャックはBAD・DEADがあった。
ボリュームあり。個別も結構あります。只、個別は選択肢少なめなのでほぼ読み進めるだけに近い。
真相ENDがあるとは言えまだ完全解決になっていないので、この先は2年後へ!となっている構成みたいですが、あの真相ENDのその後が不穏過ぎてこの終わり!?といった流れ。キリはいいっちゃいいですが…ジャックがやっぱり不憫な扱い。
全体的に楽しめましたが攻略キャラが皆若いので、もう少し色気が欲しかった所。なので2年後が舞台の続編に期待したい所だったんですが。が。

まず、最後に見られるPVにあったのがこちらなんですね。↓

そして、数年後のロンドン
霧の都に、再び事件が巻き起こる____
再びハリントン学園で数年後再会する探偵たち
その行く手を阻むのは、秘密結社スペルバウンドの新たな幹部たち____
学園の仲間たちは力を合わせ、根深きロンドンの闇に立ち向かう!
謎多き人物は、果たして敵か味方か。
探偵たちと惑わす出会いと冒険、隠然と恋____
そして、まだ誰も見たことのないミステリアの幕が開く……!
To be continued…

と、流れる中にてちらっとだけ見せてもらえた立ち絵からは、原画はしろまさんに全統一らしい事も伺えました。ラストにほんの少しだけ出てきた新キャラも、続編で活躍してくるんだよ、みたいな事も。
ここまで見せていたので、2018年も後半の今現在、とっくに出ている気がしないでもなかったこの作品の続編。
しかしながら続編の音沙汰が全くないです!(;^ω^)え、ないよね?私だけが知らないってだけではないですよね?(;´・ω・)←自信ない。
頓挫しちゃったんでしょうか。それとも予想以上に月日がかかってる?
でももう動きが出ても購入意欲が薄れてしまってる私…(;'∀')

 

キャラ別感想

エミリー・ホワイトリー/主人公 CV:大下 菜摘

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PSP版から声優変更キャラ。デフォ名音声呼び無し。ミス・ホワイトリー呼びだけ。これに音声つけるなら、エミリーつけてもいいんじゃないですか?
この声優さん、色気のある演技があまりお上手ではない印象。キスシーンとかがね、やっぱり演じる人によってちょっとした吐息の演技だけでも違うんですね。そこが残念だったかな。
で、性格ですが…ちょっと、いやかなり向こう見ず過ぎます(笑)。
力量弁えず下手な正義感ふりかざし、何でもかんでも首突っ込んで後先考えず、犯人の後一人で追ったりして危険な目にあい、助けてもらうじゃじゃ馬タイプ。
それは勇気じゃなくて無謀って言うんだよ、自分だけでこの後どうなるかなんてわかるでしょーっ!何所行くねん!って言いたいコです。
とは言え、人の痛みや哀しみを隠している心なんかを察する等に関しては機敏であったりと、良い所もあるので苦手だけで終わらなくて良かったかな。

 

エルロック・ホームズ CV:鈴木 千尋

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普段の喋り方が苦手です。クセのある早口、辛口。肩コリで気疲れしそう(笑)。
でもホームズのこのクセのある性格を上手に演じられてて、鈴木さんやはりお上手だなぁ、と。しんどいキャラだけどね(まだ言う)。
えっと…盛り上がりがある様な無い様な。うっすら惹かれてるっぽいな、とは感じるシーンはあるんだけれど、決定打が解らない。
いきなりもう相思相愛なんだ、ってシーンがあって「ああ、へー…、…?、?(・∀・)??」みたいな(わからんわ)。
告白シーンのくだりは良かったんだけど、唐突に進んだ恋愛な感じと、何か長かったのに大きな山場が薄く感じました。
後日談はいきなり甘ったるい微エロっぽいシーンから始まって、正直ホームズの変わり様に萌えだのきゅんだのよりも引きかけた(おい。)
まあ、私の場合、Jr.より渋い魅力のシャーロックお父さんの方が好みです(←)。

 

イリアム・H・ワトソン CV:白井 悠介

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PSP版から声優変更キャラ。前キャスは木村良平さんだったらしく。
幼い頃に一度だけ出会っていて、その時からエミリーに淡い想いを寄せていた設定だけに恋愛は無理がなく。
でも彼…必要以上に気を遣い過ぎ、気持ちに臆病になり過ぎ、自分じゃ力が足りない弱過ぎるとか思い込み過ぎの過ぎ過ぎワールドルートで「いつまでそれやっとんねん」と苛々通り越し呆れました(笑) 。
優し過ぎる人が嵌り易い、何故こんなしょーもない事でぐだぐだ引っ張るかなー、もう。な感じ。
でも愛情の深さは凄い解る人なので、ラブシーンの雰囲気はホームズより甘く幸せ感出てました。
後日談で数カ月で身長も体格もグンと成長、となって立ち絵もワトソンだけ変更されたのには驚いた。マジ別人!(笑)

 

明智 健一郎 CV:三浦 祥朗

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最初日本人ってだけで嫌って追い出そうとしていた男子学生達が、明智の心根に感動して弟子にして下さいのくだりが面白かったです。
「こんなに心揺さぶられたのは…こいつらと学園の屋上で沈みゆく夕陽を見つめて以来だ!!」「奇遇だな!俺もだ!」
…意外に物凄い青春してますね!(爆笑)
東洋人というだけで迫害されてる事に、慣れてるという彼の諦めきった落ち着いた態度が所々に出てきて、そんな真っ直ぐであるけれど寂しさを見せる明智を追いかけていく内に惹かれていく主人公、異国人関係なく当たり前の様に自分に接し迎え入れてくれる主人公に惹かれていく明智と、過程がよく解る恋愛ルートでした。
只、ストイックなので恋愛シーンは大人し過ぎてもう少し何か欲しかった。
ホームズ、ワトソンルートと違って展開には波があって面白かったです。敵のポーロックを演じてらっしゃるのも小野さんだし、良いお声。
ですが後日談の展開は何しに日本に行ったん?みたいな。結局国賓扱いで日本政府側にすぐに引き離されてほとんど会えないまま強制帰国になり、明智が全て捨てても追いかけてイギリスへ…って、それだったらエミリー本国で待ってれば良かったんじゃないの?と。
今一つよくわからない展開でした。いや、それぐらいの覚悟を決めろって事だったのかもしれないけれど…うーん?
まあでも気持ちのいい終わり方ではあったのでいっか。←
さりげに斉藤一(藤田)さん出してきてたのには、新撰組って強いなー(笑)。

 

ジャン・ルパン CV:松風 雅也

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の、のぶながsam…もがっ←
ホームズ、ワトソン、明智ルートで今一歩盛り上がりに欠けると思っていたら流石怪盗、シナリオにぐっと引き込まれました。
普段はドジなおどおどルーピンとしての姿と気障で自信に溢れたルパンとしての姿の切り替えは見ていて器用だなーと(笑)。
お約束展開もふんだんに盛り込まれ、彼の怪盗ならではの翻弄っぷりも鮮やかさも出ていて面白かったです。
アルセーヌお父さんも絶妙な息子らぶっぷりがあって、あの親子会話はホームズ親子よりも楽しかった。
ラブシーンは断トツに甘いんではないでしょうか。自分と生き方が違う、諦めさせようと突き放し、でも離しきれず覚悟を決めて告白し、騎士の如く誓う姿は格好良いですね。

 

ジャック・ミラーズ CV:中澤 まさとも

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PSP版から声優変更キャラ。
このジャックのこれでもかな理不尽環境がーっ!!(>_<) 不憫過ぎるっ!!
ジャックのルートは一番展開がハラハラしました。死亡フラグが漂う漂うっ。
本当に本当に心根の良い優しい青年なので、生かせてくれた恩の為に人殺しの命令に従わなければいけないのが何ともな。
警察官になりたかったという彼の、心から警察を尊敬する言葉は「ああ、このコめちゃええこやわー」ってなります。
エミリーとの恋愛って身分もそうだけど人を殺してきた罪もあるから、どうなるのかと思ってたら成程、そうくるかな感じで。
でもうん、解るんだけど。出来れば彼には普通の家庭の幸せというものも、味わって欲しいと願ってやみません。
2年後続編でどうなるのかが気になります。スペルバウンドは絶対壊滅してほしい。
と、当時切に思っていたのですがね…続編~(;´・ω・)

 

小林 誠司 CV:山谷 祥生

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PSP版から声優変更キャラ。恋愛対象ではないけれど、個別ENDが用意されてます。
まあ、友情以上の想いを淡く灯らせつつの一旦お別れ的なEND。
2年後の続編は恋愛対象になるのかならないのか、微妙な所ですが。成長したらいい感じになりそうなんだけどなぁ。 でも続へ…(もういい)
性格は凄く良いので将来有望系(をい)明智の口調を真似る時の山谷さんの声トーンが大人っぽくなるので、其処再生しなおした(←)。

 

セーラ・マープル CV:吉岡 麻耶

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おやゆび姫の声やってた人ですね。柔らかめ高音なので、好みで言えばエミリーの大下さんより聴き心地が良かったです。
此方はほんわか友情END。特に何がと言う事もないんですが、美少女二人の微笑ましいシーンは和みました。

 

ペンデルトン CV:飯田 利信

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執事のペンデルトンを攻略対象に、って声が多い様ですが、私はあの保護者的な立ち位置のままも好きです。彼ってエミリーを恋愛対象には見てない気がするんですよね(個人的な意見です)。見てないっていうより見れないみたいな。あのシャワーシーンでの独語を聞いてると、余計にそう思えてしまい。
あくまで今作では護り切れなかった主に託された娘を、己の命を懸けて護る存在に徹してる印象です。まあ、数年経てばまた違ってくるのかもしれないですが…続編(;^ω^)

 

それでは!

see you next time!