Vita版『絶対階級学園 Eden with roses and phantasm』の感想です。
2016年7月頃プレイ。
ネタバレ考慮しておりません。ネタバレNG、プレイ予定の方は閲覧ご注意下さいね。
絶対階級学園 Eden with roses and phantasm
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全体感想
これタイトルからして凄いけど、内容も凄かったです。差別たっぷりの話には何度嫌になった事か。プレイ途中からプレイ終えてまでメンタル非常に疲れました（~Д~;）
途中で石ころルートと薔薇ルートに分岐しますが、薔薇ルートは精神的負担が半端なくて途中でプレイ休憩何度か（笑）。
全員の石ころHappyend攻略後かな？真相ルートが解放されます。なので石ころHappyendの終わりはかなり途中な感じ。
只、この真相話の顛末の流れがどれも大筋は同じなので、何人かしてるとちょっと飽きます。レイだけ変化があった程度。
プレイ順はお勧めを見て決めましたが、推奨順で進めた方が良かったと思います。
因みに私のプレイ順はこちら。
石ころルート：七瀬・加地・高峰・五十嵐・鷺ノ宮
真相ルート：加地・五十嵐・七瀬・高峰・鷺ノ宮
絵はとてもお上手な方で、男の人の身体の描きかたとか見惚れます。主人公も可愛いし。立ち絵からスチルまでどんなアングルからも綺麗で安定。
男性キャラが本当素敵なので、また何かしら違う作品でも拝見したいです。
全体評価としては、キャラも絵も良いし、異常な世界観なれどシナリオはきちんと作られており、謎やサスペンスも織り込まれていてボリュームもあり、先がどうなるのかとプレイしがいはありました。
あったとは思うのですが、とにかくこの差別をこれでもかなぐらいに位置づけられた上下関係の世界観、これを受け入れられるかって所で、個人的にちょっと差別が苦手な部分で、私にはプレイが重かった設定です。
主人公の薔薇ルートの変貌ぶりに耐えられるかな点もありました。ちょっとね、真相ルートの黒幕の思惑とか色々後味が生理的に胸糞悪すぎなんですよねこれ。真相Happyはちゃんと幸せな終わりにはなってますのでそれは良かったんですが。
でも、石ころルートから真相ルートだけを見ればストーリーの流れは面白かったです。終盤にかけての流れがハンコで同じで飽き気味になったり、あの学園設定と真相は色々無理があるなとも思いましたが、ボリューム十分で満足です。
これでもかな人格否定なるものをバックに展開される作品で、これが私にはしんどくてネックでしたが、きちんと最後までプレイしたいと思える程には楽しんでプレイ出来ました。しかしながら薔薇ルートはもう金輪際勘弁なぐらい苦手です(￣x￣;）
現在行われていたCFが成功、PCソフトでFD制作決定との事で、まだまだ支持のある人気が高い作品なのだなぁと。
私は個人的にもう完結感がありまして、この先FDをプレイする事はないと思います。
キャラ別感想
藤枝 ネリ/主人公
何故こんな名前、と思ってしまい(^▽^;)、デフォルト名呼びがない事もあり馴染めなくて途中で変えてしまいました(m´・ω・｀)m ｺﾞﾒﾝ…
彼女は石ころルートと薔薇ルートでがらっと豹変しちゃうので、これが本当しんどかったーっ。っていうか薔薇ルートの彼女は本当胸糞悪い女としか言えなかったです。
石ころルートではプレイスタート当初の頃の彼女のまま、学園長が学費も出費も全て受け持つ事に対し、「働いていつかお返しする」と言う、そんな階級制度に感化されない考えのコなんですよ。贅沢もしない、おかしいと思う事はおかしいんだと言えるコ。
なのに薔薇ルートは真逆で。あまりの違いにヘドが出そうに（おい）。
薔薇階級に執着し、見栄と傲慢、弱者を見下し甚振り、邪魔な者は排除する。高級ブランド、貴金属を買いまくり、出費全額持ってくれる事にしても学園長は金持ちだからこれぐらいいいよね！みたいな考えに変化していく。過ぎた金と地位は人を変える、典型的パターン。この薔薇ルートのHappyend（なの？）は私には全てBadでしかない。
要るか？このルート要るか？と何度心の中で呟いたか。薔薇になっても変わらないままで奮闘するのかと思ってましたが、見事こてんぱんに裏切られました。
なので一人プレイしてから石ころENDから薔薇ENDを見てたのを、薔薇ENDから石ころENDで見るように順番変えたとも！じゃないと気分が悪くてもたない（そこまで）。
レイとハルの薔薇Happyはまだマシです。良いとも言えないけど。陸ルートの薔薇Happyもマシかなぁ、と思ってたら最後の最後でゾッとする女だったと、本当にこのえげつない変わり様に遠い目になりました。
でも薔薇ルートの彼女を除けば全然いいんですよ。あれが強烈過ぎるだけで。本来は石ころ→真相での彼女があるべき姿であるので、そこは救われました。
七瀬 十矢 CV：前野 智昭
格好良いキャラですよねー。階級制度に反発するレジスタンスのリーダーで、カリスマ性もあり授業ちゃんと出てなくても勉強もスポーツも万能。卑怯（笑）。
好意が恋愛だという事に気付くまでは疎かったんですが、無自覚でも自覚あってもぐいぐい攻めてきます。何だか見ていて猛禽類の攻め方（笑）。
嫉妬して壁ドンならぬ抑え込んでキスやら、香水の香りを消すのに舌で舐めて消す等、男の強さが出ていたキャラ。
そう言えば前野さんのリップ音って初めて聴いた気が。シチュCDは彼の持ってないし。ちょっと萌えた（萌えたんかい/笑） 。
真相が露呈しても強い精神力を持ち、行動的で男らしさのパワー溢れる素敵なキャラでした！(*´▽｀*)一番好きです！
でも三年後の彼はちょっと髪型が変に思えたのは私だけだろうか。
加地 壱波 CV：柿原 徹也
うーん、正直な所ものすっごく何なんだコイツって感じでした（笑）。
見ていて非常に面倒で勝手。どうしても階級差別の考えから抜け出せないし薔薇から石ころへ落とされるのが怖い、だから主人公が気になってても好意があっても、周りの目があるところっと態度を変える。この辺りがまたすっごく分かりやすすぎて、ある意味人間の狡い弱い部分を出してくれた、リアルな彼でもありました。でもそんなに石ころに落ちるのが嫌なら、主人公に中途半端に接するのはいかがなものかと思ってしまう。近づいたり冷たくしたりころころころころ…モヤッとする！イラッとする！←
何故主人公があんなに庇うのか好きになるのか、ちょっと理解出来ませんでした。
終盤、吹っ切れてきちんと主人公の事が一番失いたくないものなんだと、心が決まった後は男らしく成長と変化があった彼。 真相になって漸くいい感じになってました。
鷹嶺 陸 CV：浪川 大輔
究極俺様ツンデレキャラ。なのにメンタル激弱でナイーブ。好きになったら激甘。角が取れれば根っこは本当に紳士な好青年。
そしてこの反則みたいなビジュアル。良すぎじゃない？みたいな（笑）。
彼のスチルは良いのが多かったです。っていうか陸の王子様風な王道的ルックスはどれも格好良いです。
この学園の色々な薔薇やら石ころやらのネーミング関係、何だってこんな童話ちっくというのかおままごと的なものなんだろうと思ってたんですが。
始まりは君かいな！（笑）
子供の頃とは言え、発想力（語彙力もかな）豊かだなぁ、と思ってしまった。しかし学園長もそれまんま設定使うっていうのも凄いと思ったけど。
恋人同士になったら純情な反応が可愛い過ぎてキュンとくる。三年後の彼の職業は意外でしたが、いいなぁ。あんな先生いたら（笑）。
五十嵐 ハル CV：石川 界人
可愛い顔系ですが、男らしいです。つっけんどんですが、優しさの裏返しもあって。
じんわりと育まれていく恋愛模様が良かったです。薔薇Badが酷過ぎたので本当、石ころHappy後回しにして良かったと心から（笑） 。
彼のルートで陸様の壊滅的ヴァイオリン演奏のシーンが面白かったです。ジャイアンレベルで。そして本人は平気って所までそっくり（笑）。
身体つきは他のキャラと比べて成長途中って感じですが、男らしい所はちゃんとある所青年です。
EDはほんわかと可愛い恋人同士って感じが微笑ましく。彼もそうですが、この作品は男の人が涙ぼろぼろに泣くシーンが多くて、それが胸にくる重みあり。でも、その涙が本当に良いんですよね。
鷺ノ宮 レイ CV：木村 良平
品行方正で優秀。陸と対称的ですが此方も王子キャラですね。あんな優雅にピアノ弾いてるのが似合う彼が機械いじりが大好きなのが良い。
二重人格という真相も凄いんですが、終盤でもう一つ驚愕の真実があって流石ロックキャラと。彼だけ真相ルート展開も変化がありましたし。
真相が真相だけに仕方ないんですが、こうしてみると全体的に皆メンタル弱い。十矢ぐらいかな、強いの。
ショウと統合出来た後の、容赦ない感が好きです。素がああなのかな？ああいった姿をもう少し見たかったなぁとは思いました。
三年後の彼の作ったロボットでの遅れたプロポーズがナイスでキュート。あのロボ可愛い！(≧▽≦)声は全く可愛くないけど（笑） 。
どのエンディングでも思うんですが、折角探し出して引き取ってくれてるおじいちゃんに、もう少し甘えるのも孝行だよ主人公、って思いました。
それでは！
