ゆるりと壺中日月長

ゲーム(主にADV)感想備忘録

BUSTAFELLOWS 全体・キャラ別感想

Switch【BUSTAFELLOWS】の感想です。

 

 

ネタバレありです。プレイ予定などネタバレNGの方は以下より閲覧にご注意下さい。

 

 

 

BUSTAFELLOWS

© NIPPON CULTURAL BROADCASTING EXTEND INC.

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あざやかなに染まれ。

公式サイト

joqrextend.co.jp

予告編

youtu.be

OP

youtu.be

STORY

アメリカ東部の街、ニューシーグ。
悪徳弁護士と名高い『リンボ・フィッツジェラルド』は、急な弁護の依頼を受け警察署へと向かった。
そこで出会った男は「この面会がなければリンボは死んでしまう運命だった」と言う。
奇妙な話に困惑するリンボ。そして男は、まるで女のような不自然な口調で言った。

『今日』は私にとっては再放送なの。私はあなたが死ぬのをこの目で見た。

 

全体感想

何が正義かは、俺が決める

面白かったです!でもすっごく複雑な感情が残りました!
Side Kichs!と世界観を共有しつつ、その良さを引き継ぎながらよりパワーアップしてきたなと感じたBUSTAFELLOWS。
とにかく洒落たセンスに溢れており、海外映画かドラマかの演出は更にこだわりを見せており、背景までも動く凝った作りが視覚も十分に楽しませてくれました。
Side Kichs!からの立ち絵の後ろ姿やキャラ同士の距離感、メインテキスト以外での会話の重なりなども健在。こういう他にない試みはワクワクしました。
ボリュームは長すぎず、個別は意外に短めと言えるのかも。けれど内容はボリューム云々感じさせない厚みあるもので、物足りなさはなかったです。
もうすでに多くの方がプレイされた話題作であるので、攻略人数とか構成章などの事は省くといたしまして(笑)、プレイ順は確かに公式さんが誰からでもいいとある通りだとは思ったんですが、個人的にはリンボ最初にしちゃったんですけど二番目か中程ぐらいでも良かったかなと。
全員面白かったんですけれど、リンボとシュウのワクワク&ハラハラ&ドキドキ感が高かったので、リンボをトップバッターにしちゃったのはやや勿体なかった気がしたり。シュウは一番好みだったのでラストで満足。でもまあ、これ個々のキャラ好みなのかも(結局誰からでもいいとなる)。
バスタフェは共通ルートもですが個別ルートでも仲間達とのワイワイ感がとても楽しく、会話のやり取りも面白くて凄く楽しかったです。
会話もですけれどお話自体のテンポが良く、流れるようにカッコ良く走り抜ける感覚が気持ち良い。また、彼らが語る言葉選びがとても上手い。聞き入ってしまうというか、ちゃんと姿勢を正して聞こうって気にさせるセンスというの?そういうのが気に入ってます。
只、色んな事件と背景があり、真相にも繋がってくる為か情報量があちこちに散らばってて広がり過ぎなのが何だったっけ?になったりもしたので、もう少しまとめて欲しかった気もします。
特にルイ・ロペスのカパプランカとコンタクトを取る共通シーン。毎回同じでしかも初回コンタクトのまま進まず、それぞれの個別ではそれからどうした?で中途半端なまま終了。真相で解明とは言えどもちょこっとでも後フォローがあってもなぁと。
完全な善も、完全な悪とも言えない現実の中、時に迷いながらも己の中の信じる正義に向かっていくヒロインと彼らの物語。
最初から最後までこう作りたい、といった力の入った制作陣の意気込みが感じられ、それを隅々まで見せ切った印象。
真相に関しては個別で書いてますが、それぞれ感じ方が分かれるものであると思います。正直かの人だけは本当にもっと救済をお願いしたかった。個別BADも結構なしんどさなので、この辺りはどこまで受け止められるかって感じかなぁ。
だけどあの真相も含めてのBUSTAFELLOWSだと思いますし、なかったらそれはそれで根幹から違っちゃうだろと思ったろうし、まあホント複雑でしんどかった。

キャラは全員しっかり作りこまれてました。タイプ別での魅力は大満足。
シュウ最高萌えでした!!
Side Kichs!は特にヒロインのバックグラウンドが全く見えなくて、今一つ入り込めない所があったんですけども、バスタフェは設定が細かく見えてて好感。
能力においてはSide Kichs!のヒロインは少し先の【未来】を見る。今回のヒロインは少し前の時を遡る【過去】の力と、相対している繋がりがあったのが興味深かったです。
然しながら未来の映像を見るだけと違い、過去に戻り変えるという事はタブー行為なので、代償というものが多かれ少なかれ出てくるのが今作。また、本人に戻れるのではない知らぬ他人の身体に精神だけが入り込むので、影響は自分だけに留まらないのって見ていて唸りたくなる事も。
ルカを助ける時の遡りだったかな?あの影響が結構その人のこれからの人生変わっちゃうんじゃってものだったので、自分が知らぬ間に自分の意志ではない誰かに勝手に行動を変えられてた。その結果が不幸なものであったならと考えると、当事者としては冗談じゃないって思うんですよね。
だからちょっとその件で落ち込むテウタを慰める、アダムとルカの言葉はうーん、って感じで納得は出来かねるかもなと。だからってあの時ルカの命を救えなかったら嫌だろうし、難しいよなって能力影響でした。

恋愛面は甘さは控えめ。でも愛情が深く伝わるシーンが多いので、特に気になりませんでした。心に沿うに重きがあった印象。
自然にくっついていく流れで丁寧でもあるんですが、どの辺り惚れ落ちポイント?って思ったキャラもいた事はいました。
まあ、この辺りは読み取れ!ってやつなのかな(笑)。

絵は綺麗ですしお上手ですし、可愛いし恰好良いし、差分の細かさが素晴らしいなって。感情の変化によって細やかに変わっていくので、うっかりしてたら見逃しそうなぐらいです。
もう少し枚数は欲しかったかなー。このシーンも見たかったな、っていうシーンがちょこちょこありました。でも素敵絵です!

音楽も合ってましたし、BGMの使い方も上手くて満足。
主題歌も石川さんの声の伸びとメリハリがやや不安定に聴こえなくもなかったんですが(偉そうですみません)、ノリの良い疾走感のある歌でした。

システム、コンテンツのデザインがかなりお洒落ではあるんですが、ちょっと見難い。パッと見て直ぐに視覚が捉え難い。
選択肢の選ばないままタイムアウトの『時間切れ』ですが、タイムアウトまで待たないといけないのが地味に暇(笑)。いや、それぐらい待てって言われそうですが。出来れば『選ばない』とか『答えない』とかで選べるものであっても良かったかな?と。
後、選択ジャンプ機能が画面開いて移動して決定して飛ばすにYESな、ボタン操作回数が多いのも地味にめんどい。2~3ボタンプッシュくらいで出来たらいいなぁ(わがまま)。
もう一つわがままを言うならば、SAVE、選択肢画面ではSAVE出来ないのがこれまた地味に…(何回言うねん)。バックログ再生で戻れるから支障はないんですけど、よく失敗したので(笑)。

Side Kichs!との繋がりもちらほらありましたし、キャラも少し登場してくるんですが、ストーリーに影響はないのでプレイ済みの方はちょっとしたお楽しみとして気軽に見れます。
ネコちゃんの名前は誰のルートになるかで変わったりも、隠れた共通ポイントでした。Side Kichs!はワンちゃんだったかな。

楽しくて面白い。でも色んな思いにさせられる衝撃の真相がとんでもなく重かった。

一言で言うなら、白でも黒でもない世界でサウリが笑う。って事で(おいおいおい)。

 

キャラ別感想

テウタ・ブリッジス/主人公 CV:近藤 唯

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『変えられる』主人公

思った以上にすっごく可愛かった!!(失礼)
プレイ前は何か気が強そうで、乙女ゲーあるあるな無茶と無謀言動を懲りずにしてしまい、周りまでも窮地に陥らすヒロインだったらどうしようかと(何のトラウマだよ) 。
ハキハキしていながら我が強すぎるでもなく、会話の中でも言葉一つ一つ、きちんと選び取って答えてる所が好感持てます。
時を遡る特殊能力を持ってはいますが、それが前に出すぎてもないし、普通の女のコな反応とか、自分の気持ちを伝える所など揺れ動いていてもしっかり口に出来るなど、見ていて心の動きが分かりやすくて良い。
恋愛面での反応がとにかく好きでした。いや、もう可愛いなーっ(*´з`)てなる。攻略対象の男性陣達の気持ちが何かわからんでもない…とか思いながらプレイ(そっちかいな)。
立ち絵も可愛いんですけど、スチルも可愛いの多くて無意味に頭撫で撫でしたくなります(笑)。何だろなー、可愛くて揶揄いたくなるし、ぐりぐり甘やかしたくもなるw
頑張り屋さんで思い遣りがあるし、前向きだし、出来るコなんですが、完璧でなくてウイークポイントもある。どっちかやり過ぎるとちょっと…と思ってしまいがちなんですが、見せ方が上手でした。
上目遣いがあざとくなくてキュートなのっていいな♡←誰の好み
後、気持ちよくいっぱい食べるのもいいですよね!あのシュウルートでのアイスの量よw
時を遡る能力に関しても簡単に使おうとせず、使いどころがここかなって必要時に使うので、制限があるとはいえこの便利な能力を頻繁に使うでもなく、良いタイミングで出してくれたのは悪目立ちのない、ストーリーが進む上で良いバランスだったかなと思いました。

 

リンボ ・フィッツジェラルド CV:KENN

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『絶対無敵』の悪徳弁護士 

フィッツジェラルドってケネディ大統領のミドルネームと同じで、何かそれだけでおおっ、豪華だなってなった(庶民思考です/笑)。リンボもエンドロール見た限りではミドルネームあるみたいなんですが、横文っ字~♪で(;・∀・)え、えっと…てなった(笑)。リンボは…スコットでいいのかな?カタカナでお願いしたいな(^▽^;)←
作品が掲げる『あざやかな悪』らしく、義賊のようなイメージの恰好良さでした。アルセーヌ・ルパンとかゾロみたいな感じの。
粋で明るく気さくで頼もしく、茶目っ気もあって27歳の大人の男性たる余裕もあったりと、お兄さんに任せときな系(どんなよ)。そして環境的にも恵まれている所からくるのか、品のある育ちの良さもあり。
こう、センター位置にくるスマートさがバッチリ嵌るリンボさんでした。プレイ前、勝手に貧しい下町育ちの元ヤン上がりなイメージ持ってたんですが(何故に)、どっこいの真逆だった(笑)。
年上男性らしいさり気ない優しさと、少年っぽさの残る部分を覗かせるのが絶妙だったかなと。一言で言うと素敵男子まっしぐら(≧▽≦)←
テウタが出会った余命僅かなエヴァンくんとのエピソード時の肩こっつん寄せのシーンとかが二人の距離が近づいてきだす一つだったんですけど、あそこの二人の遣り取りが良い雰囲気で好きです。『別にかっこいいとかじゃないもん』とか思われてる横で「なんか付いてんのか?」って素のボケ具合。女のコに見つめられて気にするのそこかいなのリンボとか、この時の二人可っ愛いな~って。
リンボはもっと恋愛面は余裕持ってなのかと思ってたんですが(いや、余裕な面も多かったけど)、ちょっとピュアっぽさも見せるのが意外だったながらもそこが良かったです。攻める時はきちんと大人の男って感じで見せてくれますしね!

リンボのメインルートでは過去、信念の相違から分かたれた選択の結果、守ろうとした愛した女性とその子供を喪う事により、その原因になったリンボを憎んでいる友人だったナヴィードが登場。
彼が現れる事によってリンボの負う心の傷と、己が信じてきた「たとえそれが人の命に関わる事だとしても、選んだ自分を信じるしかない。俺は、それだけが正しい事だと思ってる」この持つ言葉が大きく揺らいでいく…って感じなのですが、このナヴィードが本当、あらゆる面でしんどい存在でした。「俺にはもう何もない」っていうのがありありと分かる人なので、手に負えないっていうのか。まあ、本来の持っている性格も好きではないタイプですけど(←)。いや、携帯勝手に取って登録とかってどうなんだ。リンボも言ってたけど初対面でいきなりこんなのされたら嫌悪感抱くわ。
ナヴィードの当時の真意を知らなかった事とはいえ、結果的に間違った事をした彼を許せず行った行動が悲劇をもたらし、消えない憎しみを生む展開は複雑な思いに駆られ唸ってしまう。
ナヴィードはムカつくし胸糞悪い男ではあるんだけれども、そうさせてしまった、こうなってしまった経緯が『完全な正義』はない、『正しい事をしても全てが幸福な結末にはならない』、『多くの救いか心近くにある存在だけの救いか』の選択の果てなんですよね。勧善懲悪とはいかないリアルが見ているだけでも辛い。
リンボのせいじゃないって理性では思えても、子供を失った絶望は親の立場から考えれば、きっと私もリンボ恨まずにおれないかもしれないって思ってしまう。凄く凄く複雑。

自分の問題だからと、一人で何もかも解決しようとするリンボですけど、これに仲間達が意を唱えてちょっと仲違いみたいなシーンは皆の仲間思いが溢れていて心がほこっと救われます( ;∀;)
ヘルベチカが意外に熱くなっていたのがよりいいな~と。それぞれがそれぞれの思いで言葉にしていくのが皆らしくて、しんどい展開の中の灯りでありました(*´ω`*)
テウタも凄く頑張ってるし、安易でない突発でない言動が凄いコだなって。勿論、普通に弱さもあったりするんですけど、出過ぎない、し過ぎない、一呼吸置いて冷静に物事を見ようとする所とか中々出来ない(私が←)。
ヴァレリーさんとリンボの言い争いの時もそうだけど、あの迫力ある怒れるヴァレリーさんの「あんたは黙ってな!」に折れずに諫めるの拍手したくなった(笑)。
でもリンボはテウタの命を目の前で奪われそうになる恐怖をナヴィードによって身をもって体験させられ、身近な人達すら巻き込む事を厭わない彼の狂気から遠ざけようと一人で収めようとしていく。
これじゃいけないとリンボを追いかけるテウタ、その二人をそっと支えようとする仲間達の関係性がとても素敵。
テウタとの恋愛面も絡めて、ハラハラしつつもより近くなっていく進め方が自然だった。追いかけてくるんだけど何も聞かないテウタを後ろからハグするリンボとのスチルがめっちゃ良い。ああいう弱いとこ見せながらグッと大切さが増すのいいなぁ。
結局どのENDを迎えてもナヴィードが変わる事はなくて、爽快なものではなかったのですけれど、考えさせられる難しいものだなと。死を突き付けられる究極の選択での本音とか、すっごくリアルな心情でプレイしているこちらは何度グサグサッとやられるものがあったか知れない(;^ω^)
でも生きてて良かった!って思う。二人が生きて涙して弱さを曝け出しながらも笑って手を取ってるシーンはホッとしました。
所謂ベストであるリンボENDは、ヴァレリーさんとの姉弟喧嘩が超面白くて大好きです(笑)。「一人でパンツも履けないようなクソガキか?あ?」が最高。その後のお姉さんとして弟を心から心配する「アンタがヒーローになる必要はない」って優しさも好き。怒ったらすっげー怖いけど(笑)。

なのでBAD2つは結構かなり堪えます。特にリンボは死なないけれどテウタが一人殺されてしまうアレは…あのスチルは…っ、もう強烈に心に残ってしまう。あのバスルームのスチルとリンボがラストで魂抜けたように口ずさむメロディ…メンタル剥がれ落ちそうでした。

SideBはかなり甘かったー!!特大急に甘くてリンボ恰好良いしテウタ可愛いし、もうラブラブにも程があるじゃないかと。スチルも素晴らしく糖度高いし表情良かった!!
「じゃあ、大人の対応しなくちゃな」とか、流石だぞ、大人の男27歳!(笑)高給ホテル二部屋買いの流れもスマート良い男っぷりだーっ(庶民なのでお口あんぐりだったけど/笑)。
「お前に、愛を感じ始めている」ってリンボの告白も、単純に「愛してる」ではないのがニクイなぁ(*´▽`*)
色々あったけれど、良かったねといえる甘さのSideBでした!(≧▽≦)

EXTRAはミートローフ。あ、あっまーっ!!でした(笑)。いやもう、テウタ可愛いですよね。リンボの気持ち分かる。頭にキスするシチュは確かに大事大事にしてる感じで良いですよね(*´ω`*)スチルで見たかったなぁ。リンボの甘いスチルはどれも好みで素敵でした♡

 

モズ・シェパード CV:福山 潤

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『死』のスペシャリスト

「いないいない…下顎骨」が大変ツボな、穏やか口調のクール系。福山さんホントお上手。
『お兄ちゃんみたい』とテウタが個別ルート最初で思ったように、外見のちょっと可愛い感じの甘めの容姿からくるイメージと違い、落ち着いた大人の男性を感じさせます。頭撫で出たしっ!ヒロインに頭撫で撫でしてあげるの大好きですよ♡
言葉の表現が検死官らしくて面白かったです。言ってる事が一々専門的なので、ちんぷんかんぷんでしたが(アホです)。
女性には興味なさげに見えたので、こう、所謂気の利いた褒め言葉的な事は言わない無頓着さがあるのかなと思っていたんですが、飾らない分ストレートにくるのでギャップが良き。
テウタの水着姿に「今日のテウタは、性的魅力にあふれてる」「今日のテウタは可愛いよ」ってサラっと言ってくるので、おおっ、何だ何だっ!?こういうの良いな♡とヾ(*´∀`*)ノ←
言葉に裏が無いし、人と話すのは得意でないみたいな事を言っていただけに、そのまま感じた事を投げかけてくるんですよね。でも考え無しに何でも言っているのでもなく、ちゃんと相手に対して言葉を選んでいるのが出来た青年だなと。

モズルートは行方不明になっている妹のユズちゃんの事と、在籍していたアカデミア生徒の相次ぐ失踪と死が絡んでくる事から始まってくるんですが、個別に入ると仲間達の登場がほとんどなくなってしまうのがリンボルートと違いちょっと寂しかったり。
でも名門のアカデミアで生徒がいなくなっていくのに、いつの間にか何もなかった事のようになっていく異様さとか、隠蔽しようとする大人達の姿勢とか、閉鎖的な事件なので、そこが最小限度の登場人物できゅっと抑えられた展開は雰囲気が伝わってきて上手いなと。
アカデミア内の闇と、言葉の力がメインなのかな?相手に与える影響と言うのか。合間に入る少女のモノローグ、これユズちゃんと後に分かるんですが、モズも言っていた「自分が使った悪い言葉はすぐ忘れるくせに、他人に言われた悪い言葉はいつまでも覚えてる。傷つけたことは忘れるのに、傷つけられたことは忘れられない」とか、何かリアルに感じた事ある、身につまされる問題を投げかけられてくるので、色々直面時はプレイしてるこっちもしんどかった。
バスタフェはこういうとこ綺麗に済ませないで見せるのが凄いなと思います。
アイビーの事もだけど、この年齢の時期の悩みの細かい部分とか、共感出来るし分かりやすい。速度が違っただけとか、ああ、何かあの時期にこういうアドバイスくれる人欲しかったよね、とか昔を懐かしく(笑)。
SNSの怖さも絡めながらも、暴かれていく展開は派手ではないのですがこう、じわりと痛みと優しさと哀しみを感じられるようなものになっていて、変わり果てたユズちゃんとの再会のシーンはしんどかったです。あのスチルは最初驚きと衝撃ばかりだったんですが、後からじわじわじわじわ感情がくるんですよね。モズの表情とか。
トロイ先生が事件に関わってるんだろうなーとは直ぐ怪しめる人だったんですが、彼の「僕は死にたかった!逃げたかった!でも死ねなかった!どうして死ねないのかわからない」って言うのには、お前が一番わかんねぇよと吐き捨ててしまったんですけど、何処までも自分に甘ったるい人だなぁと最後までそれが消えませんでした。テウタがそこをバシッと言ってくれたのは少しばかりスキっと。
だってもう、ユズちゃんが…殺せなかったから監禁したっていっても、あれって監禁して放置なんですよね?殺せなかったんじゃないじゃねーかっ!酷い殺し方だわっ!ってなる。無理だわ。身内あんなんされたらモズみたいに強くいられない。
事件としては解決だけど何ともモヤモヤな感情。や、リンボルートもスッキリ解決!というものではないんだけど。こういう所、Side Kicks!もあったなぁ。濁さず見せるしんどさは嫌いじゃないけどメンタルしんどいーっ。

BADは一つだけなんですが、分岐からすると概ね予想通りではあり…でもあの後のテウタがどうなったのかと気になります。連続遡りの代償が不穏そう(´・ω・`;)

恋愛は何だか唐突で意表を突かれるモズの言動が面白かったです。
トロイ先生がテウタに対して女性として好意を持っている所から、モズが「どう思ってる?」とテウタに問いかけてくる何とも歯がゆい感じが好き。ああ、気になってるんだなーって。でも分かりにくい!(笑)
明確な告白とかはなく、自然に心が寄り添ってくっついていく過程が見ていてわかるので、こういう「好きだ」の言葉なく両想いになってるの良いですね~(*´ω`*)
あのモズの高校の頃のエピソードとか凄く気持ち分かるから、こうして今テウタが居てくれる嬉しさとかがグッときます。
「僕が高校生の頃に、テウタは僕の世界にいなかった。でも、今の君が、あの頃の僕の話を聞いてくれたような気がする」なんかもう、ああ、良かったなぁ。分かってくれる人が現れて!としみじみしちゃったり(親か)。
でも急に壁ドンで「性的興奮を促してる」とかのくだりは噴出しそうになりましたが(笑)。でもそれも両親の死の光景が妹さんと重なってしまい、不安定になってるから安定させるべく手っ取り早く性的興奮から得られる快楽を…らしいんで笑っちゃいけないんですけども。でも行動が突飛でw←
このお二人はお互い大切だって伝え合う言葉がしっとりと心に沁みるのが素敵ですね。印象深い台詞が多かったです。
「モズの声だけが、私の体の、あるべき場所にそっと収まる。それが、私がモズの事を好きな理由。モズだけが、しっくりくる。モズだけなんだよ」に、同じように返すモズの告白とか何か良すぎて涙出ます。

SideBでは猫のアナちゃんが恋のキューピッドな所もあって可愛かったーっ。モズの肩に乗っかる立ち絵キュート過ぎる(≧▽≦)
結局テウタのお兄さんの死体を処理したかもしれないっていう、本当の所はわからないままだったんですが、これ今後真相で関わってくるのかな?ああ、真相怖いっ。←

EXTRAは八宝菜作り。只々モズが心から幸せそうで良かった~っ。なんだろ、モズの穏やかに満ち足りた声のトーンが滅茶苦茶素敵。リンボのEXTRAもだけど、テウタが可愛すぎる!

 

スケアクロウ(クロウ・ミラー) CV:白井 悠介

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自称『裏社会のボス』

自称で裏社会のボスなんて中二病(酷い)か、はたまた二面性のある食わせ者か?とか思ってたんですけど…何だこの可愛いが過ぎるコは!!(笑)めっちゃインドアだけどw(自分を見てるよう)
また白井さんの演技が最高にクロちゃんを愛らしくさせてる。
テウタが超好みだったのか、出会った瞬間恋してます状態が素直。とにかく素直なので仲間にからかわれて「ちげーし!全然ちげーし!タイプとかじゃねーし!」とか言いながら、「か、可愛っ…」とかって駄々洩れな呟きが直ぐ出てくる所とか、真っすぐな好意が見られるのが安心感。
あの立ち絵の顔を両手で隠す所と、指と指の隙間から除くのがすっごく可愛い。不器用ながらヘタレっぽいながら優しくて良いコだな~ってのが和む存在(*´ω`*)
リンボ達仲間に弄られやすいのも分かるなー。弄られてるんだけど愛されてる感。うちのヘタレお兄を思い出すww一々反応が面白くてつい弄りたくなるタイプ(笑)。ことわざ間違いの総ツッコミが好きv
なので割と平穏な感じで事件が起きて解決していくスタイルなのかしら?とか思ってたんですけど、個別ルート入っていきなりテウタに首絞めスチルで驚愕!Σ(゚Д゚;)
彼もやっぱりワケアリな暗い過去があり、6年前の『大規模サイバーテロ行為の容疑者、死亡』がクロちゃんで、要は雇われた軍事会社コンスタンティンの組織に良いように使われて、知らずテロリスト行為に加担することになり、多くの犠牲が出た事で組織を抜けようとするも、深く関わった事で拷問に遭ったと。
それが原因で引き金になる事があると発作みたいに人が変わってしまい、記憶も無くなって今回のテウタの首絞め事件に繋がる。
この人格がガラッと変わる事についてもっと深くエピソード食い込んでくるのかと思ってたんですけれど、意外にサラッと終わったのがあれ?(;・∀・)って肩透かしがあった感も。水責めの拷問がトラウマになってるっぽいとかも触れていながらそのまま終わっちゃってぅうーん?とか。個別冒頭で衝撃的に見せてきた割には何だったんだろうなーって。
殺されたと思っていたお父さんが生きていたり、逃がしてくれたハッカーが実はお父さんだったとか、あの雇われのキラーキャラとか、細かな詳しい経緯がちょっとサクッとしてしまったのが勿体なかったかな。お父さんのあの当時の行動、コンスタンティンとの遣り取りとか、息子のクロちゃんへの思いとか、そういうのもっと見せてくれればより深みが出たと思うんですが、ややそこの所が薄めだったので消化不良な感もありました。
彼も彼で隠してきた過去の事で仲間と仲違いか!?ってどうなるかと思ってったら、やっぱり皆良い人達なんだなー。それがどうしたって笑いで終息させてくる所はほっこり。

BADはきつかったですー!(TAT)メンタル弱めなクロちゃんの結末。何かバスタフェはBADの印象強く残るのでしんどいな。

恋愛面では一生懸命な同じ目線で並び進む二人が可愛らしかったです。リンボとかの大人の男性の包む余裕さ、恰好良さはないんだけれど、隠さない素直さと気持ちいいほど純粋な『好き』の感情が溢れていて可愛いったらなかったです。
一緒にピアノ弾くシーンは可愛いな~って思ってたらいきなりテウタにキスしてきて、今までがピュアピュアだっただけに、不意打ち過ぎて見ている私まで「へっ!?」だったんですが(笑)。
まさかギャップキャラでやる時は攻めてくる系!?とか思ったんですけど、でもその後は通常通りの慌ててどもるクロちゃんだったので良かったのか残念だったのか(笑)。

SideBの「それじゃ!キス!します!」とか、「俺と一緒に泥まみれになれ!」とか、もう若く初々しくフレッシュな、アオハルかいなのバカップル愛に満ちた愛らしさでいっぱいの二人のエピソードがひたすらご馳走様でした!(笑)
お父さんの息子愛も良かったなぁ。ホント、良かったなぁってつくづく。

EXTRAはハンバーグ。今回はクロちゃんが作る側なんですね。これSideBでテウタがサンドイッチ作ってくれた想いと繋がっているので、二人そろってめっちゃ可愛かったです。

 

ヘルベチカ・オルステッド CV:吉野 裕行

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『外見』を作り変えるプロフェッショナル

自他ともに認める美形で、上品な色気を持ち、その美貌に対して自信に溢れまくる(笑)形成外科医。
一々表情とか受け答えやらなんやらかんやらと今、こう思いましたよね。でもこうなんでしょ?と突いてくるし、受け答えやらファッション、メイク、等々で点数つけてくるわで、一見傍にいるのうんざりしそうな(←)厄介そうな人だなと(笑)。
ちょっとした電話の会話なんかも言いたい事だけ伝えたらプツッ、だし、正直顔は良くても性格が面倒そうでしかなかった(;^ω^)
こ、こんな人とテウタ恋愛になるの?滅茶苦茶疲れそう!だってあの水着のイベントシーンとかでも一番事細かに注文つけてたみたいだし、付き合ったらどうなるのー?とか思ってたんですよ。
結果、思ってたのと違ってて吃驚。まあ、何か違った方向で大変そうだなって思ったけども(笑)。

彼も過去に色々あったんだろうなのは他ルートでちらりと触れていましたけれど、スラム育ちで犯罪にも加担しドン底の生活を送っていた挙句、暴行を受けて瀕死の状態になっていた所をサウリ先生に拾われ、顔を変え生活の術を学び今のヘルベチカを作り上げていたという壮絶さは驚きでした。
その時の記憶がほとんどなかった事、それを思い出す事、思い出すキーとなる『ヘルベチカ』となる前の『ニコラ』を知っており、歪んだ執着の感情を持つマグダと再会する事、これらがヘルベチカの『自分』がどうなりたいのか、どうしたいのかを再選択する事になるんですよね。
かなり深くて重い上に、ドラッグまで絡んでくるしで、ヘルベチカの見せてきた綺麗なイメージが文字通りぐちゃぐちゃに曝け出されて、弱さも痛みもカッコ悪さもてんこ盛り状態が凄まじいなって。吉野さんの震え声とか聞いててしんどかった…ホント上手いんだもん。

全くの別人に変わり生きる事ってどんなんだろうと、環境も覚悟も想像を絶するものだから難しいルートだなって何度も思いました。ヘルベチカの場合、過去のニコラ、今のヘルベチカがあるわけなので、記憶が戻って自分を保つの相当大変じゃないかなとか思ったり。
ヘルベチカは今のヘルベチカとしての自分をしっかり作り生きているけれど、一方で思い出した記憶、底辺の人間だったという二コラの時の自分に関わるマグダに咎のような感情も持っている。
どの自分を自分として選び取るかであのBADの見せ方はうーん…って何とも言えない気分に。ニコラの自分を選んでテウタに気づかれないまますれ違うシーンが印象的。BADの中では殺されたりとかのない、柔らかめなものではあるんですけどもね。

自分が決めた自分というか、自分は「(名前)」だ、みたいな言葉のやり取りが多くて、名からくる存在、居場所、それが強く出ていると感じられたルート。「過去のあなたが今のあなたを作る」「他の誰かが決めつけた人間にしないで」とか。
マグダの事でヘルベチカは大きく心が弱って揺れていくんですけれど、それをしっかり名を呼んで認めていくように与えるテウタとか、僕の名前を呼んでと求めるヘルベチカの二人の心の寄せ方とかが、しっとりじんわり深い。
とにかく思ったのは、このルート、テウタが滅茶苦茶カッコイイ!!女前!!
マグダの歪な愛情から強引な手段に出ようとするのに怒れる喝。「ヘルベチカは私達の友達なんだ!家族なんだ!今のヘルベチカがどんな思いでいるのかも知らずに、愛してるなんて言うな!バカ!」って、これ最高に素敵でしたーっ。痺れる良い女。
テウタは必要な時、欲しい時にヘルベチカを認めてくれる言葉をくれるから、そこにヘルベチカが惹かれていくのが自然な流れであったと感じられる。
ヘルベチカである事を選んで包帯が取れた後に、テウタを抱きしめるスチル、何かホッとしました。「僕の生きたいように、生きていたいから!」「みんなと出会って、僕になった。僕の名前はヘルベチカ」とか、言葉の出し方と見せ方が上手いです。

SideBは…まあ、モテる恋人のよくあるすれ違いみたいなのですけど、思った以上にヘルベチカがテウタ好き過ぎるのが露呈されてて、しかも独占欲凄くて、また違った意味で大変だよなテウタちゃん…って思った次第(笑)。
アダムに嫉妬するのは分かるけどね。多分、誰のルートでもあの仲の良さは彼らの不安と嫉妬要素だと思うんですよ。
それにしてもドラッグを抜く時の治療動画を観てへこむヘルベチカに「過去が今のヘルベチカを作ったなら、このころのヘルベチカにお礼を言わなくちゃ。頑張って生き抜いて、今のヘルベチカを作ってくれてありがとうって」とか言っちゃうテウタが強烈可愛いわ良いコだわでぎゅーしたくなる(するな)。

しかしどこのルートもそうなんですが、アダムがスマートに出来過ぎててこの人どういう事だよ!?ってなる。パーフェクトヒューマンか。やっぱりテウタの事好きなの?とか。でも他の男とくっついても「彼女が幸せならそれでいい」とかめっちゃサラッと言うし、愛情超越過ぎて常人の理解出来ないレベルにいる神タイプなの?とか思ってしまう(それどんなタイプ)。
ルカの「あんた、どこの絵本から出てきた王子様だよ?さっさとおとぎ話の中に帰れ!」には笑ったけど深く同意したww

あ、後、サウリ先生って絶対何かあると思ってたんだけど、身構えていたヘルベチカルートでは何もなくて良いお父さん位置で終わった(笑)。
アレかな、真相かな?すっごく怖いなー…コテンパンに裏切られそうな気がする。だって杉田さんのキャストコメントがずっと頭から離れない(笑)。あのコメントで何もない人の筈ないと思ってるんだけど。疑わしいと言えば後はアレックスとか。賢すぎる(笑)。アダムは微妙なんですよね。何か持ってそうだと思ってたけど、ヘルベチカルート見たら思い過ごしかとも。
まあでも彼がどうあろうと杉田さんのこのトーン、めっちゃ好きなので何がどうあれ声の堪能はしまくりました♡←

EXTRAはセビーチェ。お洒落な名前(笑)。レモンとライムを使った魚介のマリネらしいんですけど…やっぱりお洒落。そしてやっぱりテウタ可愛い(*´ω`*)何気にデレデレでジェラシーたっぷりなヘルベチカも可愛い(可愛いしか言ってない)。

 

シュウ・リン・オキーフ CV:細谷 佳正

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殺し屋を静かに『消し』去る キラー・キラー

ぅわ、良い男だなっ!!(灬ºωº灬)って事で最萌え推しです!!
いやー、本当恰好良いっ。細谷さんの声もさることながら、随所に良い男っぷりが出てくる出てくる。
狡いカッコ良さ満載のシュウ。殺し屋を殺す殺し屋(早口言葉か)設定からくる仕事後の、野獣な目と纏う雰囲気とかから始まり、普段のダルそうながらしっかり仲間の言葉とか反応とか拾い上げてくれてる所とか、クロちゃんの弄り方とか(笑)、はいはい、みたいなあの意外に柔らかポンポンな返し方とか(擬音で表現すんな)、全部いいっ!!
見たイメージからは無愛想系で必要最低限関わらない系なのかと思ってたんですけど、割とお茶目さん。だるい、面倒ーって言いながら「ん」って手を差し伸べてくれる人。キュンキュンくるわっ!(笑)
何だかんだでテウタに甘いというか柔らかいというか。禁煙すればいいのにって言われたら「あんたが禁煙しろって言ったんだろ」って飴ちゃんで禁煙実行するし、新人賞取ったら何でもいう事きくお祝い券とか渡してくるし、ちょっとしたこまめな感じがいいなーいいよーって心の中で呟きまくり( *˘ω˘ *)←
彼が紡ぐテウタとの会話の中の言葉も聞き入る事が多かったです。一つ一つがこう、しっかり嵌ってるようなもので、凪ぐようにテウタに聞かせてる所とか。受け止めて聞きたい気持ちにさせられるというのか。そういう空気が良い感じの(語彙力鍛えろよ)。
目的を持った殺し屋の殺し屋なんですが、人を殺す事に慣れるわけがないと、殺す事に心揺れる部分も見せてくるし、その仕事に対する考えとか思いとか、殺し屋の殺し屋をする成すべき事とか、そういった事も伝えてくれる辺りが魅力で。
「憎しみはどこにでも湧く。それは止められない。でも、愛情も憎しみもない殺しは止められる」とか、うん、って頷きたくなる語り方が好き。

そんな彼を追うようになっていくテウタの気持ちの動きがわかりやすかったです。シュウのテウタへの触れ方とか距離感とか、個別入ってすぐからもうこの人カッコ狡いなーって連発。
いいんじゃない?ポンポン。みたいなの(だから語彙力)。禁煙の件もそうですけどね。さり気萌え(?)。あれで気にならない方がおかしいと思う(決めつけ)。
でもシュウは自分の仕事の事から生に対して執着が薄い。いつ死んでもおかしくないし、俺が死んだら、とか死ぬ前提で話す事が多く、ある意味冷静とも言えるけれど空っぽな危うさも垣間見える。
そういうシュウの言動に、自分の事の様に必死になってムキになって怒ってくるテウタとの遣り取りが見られるんですが、「なんでそんなに怒るんだよ」って静かに問うてくるあの観覧車シーンの向かい合わせな二人がとても素敵なんですよね。
別にラブシーンでもないのに何故にこうも甘く感じるのか。でもって優しい気持ちが満ちている。テウタの気持ちが可愛いし、そんなテウタに心近くなっていってるかのシュウの声音とか、ふんわり温かい二人が最高。
その前のはぐれたテウタを見つける所とか、シューティングレンジのスチルも即萌えたし(早いな)、シュウのナチュラルボディタッチ(言い方)が良すぎ。でも今までで最高なのでもっとお願いしたいと思った次に観覧車だもんなーっ(≧▽≦)でもあの観覧車小さくて剥き出しだわで見てるだけで怖い(笑)。

シュウルートは育ての親でもあるお師さんの実の子供であり、お師さんを殺したんじゃないかと疑惑あるヤンと再会する事で明るみになっていく真実、といったお話でした。
その場にテウタも一緒にいた事でヤンが巻き込んでくる流れで、出会った瞬時にピリピリモードになるシュウではあるんですけれど、しっかりテウタを守るし、その後も悪いなってフォローもありの、話すべき所まで話してくれるの、ほっとけない!ってテウタの気持ちを汲んで「あんたはそうだと思った」とか言ってじゃあ巻き込まれてくれ的なのは意外な良さでした。
こういう時って大抵あるあるなのが、危険だから俺にこれ以上関わるな。お前たちともここまでだ。じゃあな、ペーイッ(何の擬音)な流れが定番みたいにあるじゃないですか。てっきりシュウもこんな態度に出るのかと思ったら、どっこい受け入れてくれたので何だこの良い男…!ってなったよなるよ!←
危険だから俺の問題だから巻き込みたくないからで一方的に遠ざけるのではなく、こうなっちまったからには守ると言うし、この後展開でもリンボ達を頼るべく時に頼るしで、孤立しないのがとても良かった。リンボルートは孤立しかけてたけど(笑)。
やっぱりテウタが同じ生活の場に入ってきた事が影響してるのかな。クロちゃんも共通で今まではこんなにまで密接じゃなかったみたいな事言ってたし、「あんたのせいで、『家族っぽい』居心地の良さをみんな知っちまったんだ」ってシュウの言葉も、テウタの存在で変化した心地の良さを感じてるのが伝わる。こういうヒロインがナチュラルに陽だまりを与えるのが好きです(*´▽`*)
だからシュウが心惹かれていく流れも自然とわかるし、テウタの気持ちを察してもいくし、ストレートに「俺の事好きだろ」みたいに言うんですが、何かと死んだら前提のシュウは「あんたはさ、俺の事を心配したり寂しく思うような気持にならないように、嫌いになる努力をしてくれよ」って大切になってるからこその狡い台詞言ってくるんですよね。あれ狡い。でも好き(←)。
どこまでも死ぬなんて言わないでっ!な訴えのテウタの頑張りが応援したくなる良さ。何だろな、いい感じの押しですよね、今作ヒロイン。何事も過ぎない。

ヤンも本当はお師さんを殺したのではなく、シュウを守るために危険を冒そうとしていてホッとしたー。いや、ホッとしてる状況でもないけど。
それにしてもクルーザーって彼かいな。もっとオッサンみたいなの想像してた(何故オッサン)。クロちゃんルートでも冷酷さが出てましたが、今回テウタへの暴力酷い。女のコのお腹殴るなっての!(殺し屋に優しさ求めないの)
でもこれがあったからシュウの心配MAX、怪我の具合見せろな甘いシーンあったりで良いね良いねーっ♡てなる現金さ(笑)。
シュウルートはハラハラ展開が多くて止めどころがわからなかったくらい面白かったです。若干クルーザー呆気なかったけど(言うな)。まあ、あれで起き上がったらターミネーター級。
それにしてもヤンって結局本当は女なんでしょうかね?わかんないままだったけど。声良い男声なんですが…いやでもそれ言ったらカルメンどうなるって話だけど(笑)。

BADはテウタがクルーザーに殺されてしまい、シュウが復讐だけの目的でクルーザーを苦しめながら殺していくシーン。
テウタ殺されちゃってるんですが、遺体消されちゃったのかな?ルカがね、気がふれそうな程テウタを探して叫んでるシーンが苦しかった。
そして昏い相貌のままクルーザーに復讐するシュウがどれ程の怒りかってもので。でも不謹慎なんだけどあのシュウ恰好良いですよ。でも結末は哀し過ぎる(TAT)

SideBはまだ不安要素あるのかっ!って始まりで、中々にシュウは恋愛面でもハラハラさせられましたが、仲間にやり込められていくシーンは大好き。ああいうの良いなー。モズの落ち着き払った適格な非難が最高(笑)。毎回モズってぐうの音も出ない返しで素敵過ぎる。
頭に銃弾って危険があったのにも驚きましたが、くっついた割にはガツッと踏み込んでこなかったのも色々考えてたんだなって。言葉のチョイスが良くもあったシュウルート。
術後の雪だるまとかテウタぎゅーしたくなる可愛いさだし、「やっぱ死にたくねぇな」のシュウのテウタ愛しい感じが伝わる呟きも、まるっと全部愛しいです!

求める言葉とかも一番甘くて、シュウ、超カッケー!めちゃ萌える!!
「俺は、テウタが好きだ。離したくない。俺の世界にいて欲しい」「他に好きになれるやつなんか探すな。俺を嫌いになる努力なんか、するな」「俺の世界から、消えないで」ですよ!!(落ち着け)
この押し強いのに弱さも見せる絶妙さ!!ああ、最後にして良かった…!(〃∇〃)←
シュウって言葉遣いが普段「~~するな」「~~ねぇな」みたいなのに、テウタにお願いみたいな事言う時は「その話、後じゃ駄目?」「もっとこっち来て」な言い方するからあれ良いですよね。卑怯だわ(笑)。
テウタの両親にもきちんとお付き合いさせて頂いてます、って報告するのも彼だけだし(だったよね?)抜けのない恰好良さが滅茶苦茶素敵でした!

EXTRAはミートソースパスタ。シュウが作るパターン。食に興味がない自分が作ってもらって食べるより、美味しそうに食べるテウタを見られるのが良い。でもいつか作ってもらって美味しいと思える自分がくればいいみたいな、ああ、こん畜生な幸せ感が堪らないお話でした。

 

FULL CIRCLE / AULD LANG SYNE

 アレックス CV:西山 宏太朗/カルメン CV:柿原 徹也

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衝撃と深く重い哀しみと、やるせなさと痛みと、どこまでも澄んだ綺麗な愛情とで、感情が追いつかなかった真相エピソード2つ。
まず真相の一つ、『FULL CIRCLE』。毎回同じ連絡イベントしか発生してなくて、時々あ、忘れてたっ…そんなのあったわ(๑°ㅁ°๑)←だったんですけどね(だって)。
アレックスは何かしらルイ・ロペスに関りがあるんじゃないかなと思っていたんですけど、まさかあの兄弟の弟の方とは全く予想してなくて吃驚!しかも子供の体だけど本当は大人で全部整形って…っ(゚Д゚)あれもう整形ではなく肉体改造レベルですよ。どんな腕してんのあの人(一応ここでは伏せる)。
そして全く何の疑問も持ってなかったカルメンさんが、ここにきて衝撃の事実バンバン、ジャンジャン大解放…!!で、私お口あんぐりでした(笑)。
でもカッコ良き。あのヴォンダを追い詰めるシーンのスチルなんか超カッケー!(*,,oωo,,*)
アレックスとの対峙も切ないな…その上でラスト、養子にする彼女の選択が素敵すぎる。
それにしても声が柿原さんなもんだから、てっきり元男なのかと(大失礼)。だってサイキクのキララさん枠かと思うじゃん!(←)いや、でも何故に声を柿原さん?
今となってはカルメンさんはあの声って脳が定着ですけどもね!(^▽^)
後ヴォンダもね!お前ワルかいな!ってこちらも予想外でした(多い)。蓋を開けてみるとルイ・ロペスだらけじゃないかっつー凄さ。
ラスト、テウタ達が集まって色々な感情を内に混ぜ合わせながらも、自分の信じる正義で進むしかないって終わり方はこの作品テーマの締めとして良かったなと思いました。
でもこの後の解放エピソードがな…!!(涙)

アダム・クルイローフ CV:石川 界人/サウリ・オルステッド CV:杉田 智和

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賛否が分かれそうなラストラスト真相『AULD LANG SYNE』。
いや、これかなりしんどかったです。私、ずーっと眉間に皺寄せたままでした。もう見せられるアダムの視界が曇っていく所から苦しくて仕方ない。画面っ、あのアダム視点画面をプレイヤー側で見せる演出よ…っ!半端ない辛さが襲うわ…。
サウリ先生はね…ある程度覚悟があったのですけど。こういう人って自分の異常性も解っている上で立ち回ってるので、何も響かせられない人ですよね。糠に釘タイプ。
ムカつくなんてもんじゃないし、やり方胸糞悪いし、なのに裁かれないラインでやっている。広い湖面に一滴を落とし、波紋を広げさせるけれどその痕は残さない。その瞬間、確かに変化を起こしたのに、消えてしまえば証明するものはない。でもじっとただその様を見ている。この上なくボコボコにしてやりたい衝動に駆られる最低さ。見事なまでに嫌な人でした。そして超複雑。何だかなー…、ヘルベチカへの事とかも本心それだけだったのかとか、だってEXTRAの写真とかね。全く愛情の欠片もなかったのか、父親代わりの心も同時に存在していたのか、考えたらわからない事だらけなんですが、美徳の異常性を人で弄び酔いしれながら、自分への諦めと理解と絶望も愉しんでる破壊的なものも感じたような感じないような(なんやねんそれ)。どちらにしても許しがたい人ですけどね。
アダムは…うーん、彼をここまで理不尽な不幸に落とす必要があったのかとは思うんです。何したっていうの!?っていう仕打ち。テウタのお兄さんがした事とか、状況的にどうしろっつーのって流れだったし(てか、兄さんあんな人だったんかいって衝撃よ)、只々ルカを救おうとし、大切に想うテウタの幸せを願っている、素敵な人なんですよ。なのにサウリ先生に弄ばれて、幻覚に苛まれて、守ろうとする思いに足掻いて、挙句の果てには脳腫瘍って…。ここまでするか!?って。
只、この真相がなかったらと思うと、あったればこそアダムという人の厚みと深みが出たし、これがなかったら普通の王子様みたいな、やたら出来た好青年ってだけでサラッとした印象で終わっただろうと思う。
作品全体としても多分『FULL CIRCLE』だけの真相と結末だったらバスタフェ自体、こんなにまで色々深く残るものではなかったと思う。あくまで私はですが。
やりきれない展開なんですが、『AULD LANG SYNE』がなければとは思えないんですよね。ちゃんと最初から繋がっていて、この作品の根っこ部分の一つなんじゃないかと感じる。
でも、アダムの結末はああいった形ではなく、もっと何とかしてあげられなかったかと、そこは引っかかりました。
甘くたっていいじゃないですか。こんな目に遭う必要、本当はなかった人なんですもん。不幸な流れの中に巻き込まれ、狂わされた分、最後くらい彼にたっぷり優しい幸福の甘やかしを与えてあげて欲しかった。そこだけが残念でなりません。

 

 


それでは。

see you next time!