ゆるりと壺中日月長

ゲーム(主にADV)感想備忘録

EVE burst error R 感想

PS4【EVE rebirth terror】より、一緒に収録されている前作の【EVE burst error R】の感想です。

 

※重要ネタバレはありませんが、ストーリーに触れる感想ですのでご注意下さい。

 

 

EVE burst error R

©HOBIBOX/el dia

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好き…。みんな、大好きよ。
  笑ってよ…ねぇ。
    そうしたら私、幸せになれる…。
        生まれてきた意味がある…。

公式サイト

eve.el-dia.net

OP

youtu.be

STORY

連続猟奇殺人事件の謎。
中東の王国で進められた神をも恐れぬ極秘プロジェクトとは?

CHARACTER&CAST

天城 小次郎(推定26歳) CV:子安 武人

『小次郎編』の主人公(推定26歳)。
かつては桂木探偵事務所のエース格で、所長の娘・桂木弥生とは恋人関係にあった。
とある事情から自らの手で所長を逮捕に追い込んでしまい、桂木探偵事務所を辞める。その後、港の倉庫街に小さな個人探偵事務所を構えたものの、依頼はほとんどなく、小さな依頼をセコセコとこなし食いつないでいる。
しかしかつて鍛えた腕はいささかも衰えていない。


法条 まりな (推定28歳)CV:三石 琴乃

『まりな編』の主人公。
国家機関の天才(天災?)エージェント。任務達成率99%を誇る凄腕だが、いつも何かしらのアクシデントを引き起こしてしまうことから、一部の上層部からは煙たがられている。体のいい理由で暫く海外赴任をさせられていたが久しぶりに日本に戻ってきている。
桂木探偵事務所の弥生とは以前からの親友だが小次郎とは直接の面識はない。

 

桂木 弥生(推定29歳) CV:本多 知恵子

小次郎によって先代所長でもあった父を逮捕に追い込まれている。
それまで恋人同士でもあっただけに小次郎への恨みは強い。
現在桂木探偵事務所所長。
前所長の逮捕で信頼が地に落ちた事務所を女手一つで盛り上げている。

 

プリン(18歳) CV:水谷 優子

不良に絡まれている所を小次郎に救われる。
それ以来、妙に小次郎になついて、離れなくなってしまう。
外見は明らかに外国人だが日本語は堪能。
いかにも秘密ありげに見えるのだが…。

 

御堂 真弥子(18歳) CV:堀江 由衣

まりなが警護を依頼された、エルディア国大使ロス・御堂の娘。
エルディア国の複雑な政治理由からテロリストの標的となっている。外見はおとなしくしっかりした優等生タイプだが、心の奥底には弱さを隠し持っている。

 

氷室 恭子(推定30歳) CV:松井 菜桜子

まりなが潜入するエール外国人学校の生徒。
学校内の至る所で遭遇する。
まりなのことを何やら不審に思っている様子。

 

甲野本部長(39歳) CV:野沢 那智

まりなの直属の上司。自称ダンディー中年。
お堅い組織の中では例外的に頭の柔らかい方で、問題行動の多いまりなをいつも守ってくれている。
今回海外の赴任先からまりなを呼び戻してくれた。

 

鈴木 源三郎(推定51歳) CV:大塚 明夫

帰国途中のまりなが飛行機の中で偶然出くわした謎の男。
保険会社のセールスマンと名乗るが、どこかミステリアスな雰囲気を醸し出している。
まりなとはどこか惹かれ合うものを感じているようである。

 

柴田 茜(自称23歳) CV:かない みか

自称フリーのジャーナリストを名乗る。
いつも小次郎の後をつけ回し、特ダネはないかと狙っている。
小次郎曰く「ハイエナカメラマン」。

 

シリア・フラット(23歳) CV:高乃 麗

エール外国人学校の講師…それ以外は一切が不明。
ただ唯一わかっているのはとんでもない爆乳の持主であることと、それを言われるとめちゃくちゃ怒るということだけである。

 

ロス=御堂(46歳) CV:若本 規夫

エルディア共和国駐日大使。
娘、真弥子の護衛を国家機関に依頼する。
やり手の外交官だが、時折不可解な行動をする。

 

二階堂 進(推定25歳) CV:上田 祐司

桂木探偵事務所に所属する探偵。
以前から小次郎とは犬猿の仲。

 

アクア(32歳) CV:田中 敦子

小次郎がホテルのバーで出会った女性。
自分のことを語りたがらない、謎めいたところがある。

 

香川 三純 (自称30歳)CV:渕崎 ゆり子

まりなが働く国家機関の内務監査に所属する。
何故かまりなに敵意を剝き出しにしている。

 

松乃 広美(推定25歳) CV:むた あきこ

エール外国人学校で図書館司書と古美術の講師をしている。

 

感想

私を覚えていて・・・ここにいたの。いたわ!

PS4の【EVE rebirth terror】ではこの前作にあたる【EVE burst error R】も一緒に入っているんですが、Vita版ではこの2タイトル別々で発売されており、Switch版も別々な上にDL版のみらしく。AVGは楽なプレイスタイルのSwitchのテーブルモードが一番良いんですけど、出来る限りパッケージ購入派だし、お値段的にもPS4が良心的なのでPS4での購入。
元々はR18のPCゲームから始まってる…って事でいいんですかね?間違ってたらすみません!(調べろ)EVEシリーズは全くもって詳しくないので、ざっくりとした印象だとburst errorは長年移植を多く繰り返されてきた人気作品、といった感じを受けました。
でもってまずburst error Rをプレイしたんですが、一言で言いますと、強引でツッコミどころと荒さはあれど、吸い込みやすいテンポとワクワクさに、先を急ぎたくなる目が離せない展開で、面白くプレイ出来た作品でした!
根幹は重く哀しく、思想や信念、それぞれの善悪絡むものであるんですが、メインからサブに至るまで個性豊かでクセのあるキャラが織り成す会話や遣り取りなどがコミカルな面で上手く挟み込まれており、ボケツッコミの応酬は聞いていて漫才かと思うテンポで面白かったです。「あっ」「いうえお」とか「青いな」「山脈か?」「俺だ」「オレダ様?」みたいなのがポンポン飛び出てくるので笑った事数度(笑)。コマンド選択でも学園前やら事務所前などで全く無意味な「脱ぐ」とか「ガタガタする」などが突如出てきて、何の為にこれがいるのかといった笑えるお遊び要素があったりします。こういうの私は結構好きですね(笑)。
プレイを始めてわかったんですが、まだこの前の話があったのかな?という部分が。でも話の流れの中で上手く組み込んでくれてましたので、burst error Rから初でも困る事はなくプレイ出来ました。

主人公は二人で、私立探偵の天城小次郎(CV:子安武人)、凄腕エージェントである法条まりな(CV:三石琴乃)がそれぞれ【小次郎編】【まりな編】の視点切り替えにより物語を進めていき、事件の推理と真相に迫っていくもの。終盤でこの二人は共通ルートになりますが、ストーリー、結末は一本道の1ENDです。
二人の立場も行動もそれぞれの人物への関わり方も違うので、同じストーリーであれど多面な見せ方で違いが多く、その中でストーリー進行していく中で二人が徐々に同じ事件に絡み合って繋がっていく過程がとても面白かったです。
中でもやっぱり小次郎達とまりなが違う場所で協力し合うクラッキングシーン。これゾクゾクしました!解読の順を追って小次郎視点やまりな視点にチェンジさせていくという、このプレイの仕方が新鮮で臨場感あってホントなにこれ楽しい!って。
数多い登場人物の謎と真相が繋がっていく過程、先の読めない展開、どこまでがミスリードなのか?と、ハラハラドキドキといった惹き込み具合にガッツリと心掴まれてしまい、睡眠不足を招く程にプレイしてた事多々(笑)。
また主人公二人の破天荒さもありながら、ポリシーの通った魅力も良かったです。
残念だったのは小次郎視点だと小次郎の声がなくなっちゃう事ですね(まりな視点も同様)。二人が一緒の場にいるのって後半まで少ないので、せっかくの子安さんと三石さんキャストなのが、ちょっと勿体なかった。

恋愛面においてはまりなさんは一途でわかりやすかった。お相手はクセありまくり男性ですけど(笑)。男性として魅力的ではありますが、結婚には向いてなさそうだなぁ(;´∀`)
小次郎は…うーん(←笑)、抜け感のある色男ですね。シティーハンターの冴羽さんみたいな。女泣かせだよなー。本命は弥生さんでいいのかな?って『?』を付けたくなるふらつき具合なんですけど(0v0)まあ、弥生さんとの関係もタイミングも状況的にコロコロ微妙に変動したりしてたので、ギリギリ許せる範囲……っかなぁ!???←
とにかくモテる。モテまくる。でもこれって男性向けだもんね~、登場女性キャラにモテないとそりゃ意味ないか…と思ったら納得できなくもないかもしれない多分(しきれてないだろ)。それでもちゃんと良い男だなと感じる部分もしっかり見せてくれるので、タチ悪い(笑)。どちらも魅力ある主人公。何せキャストがまた良い。
ただ、ちょっと真弥子ちゃんが小次郎を好きなるの早くない?と、唐突感はあり。ぶっちゃけ他の女性達も皆早いんだけどね。何せこの作品、1週間くらいの出来事だから(内容濃密過ぎる)。「私と結婚してほしい」までが早すぎスーパークイックyesフォーリンらぶ(何言ってんだ私)。他の思惑優先だったのかと思ったんだけど、ラストで『素敵な人』とかあったのでマジで!?と。
後、小次郎サイドではキスシーンが女性キャラの顔面ドアップで、最初は「何故にドアップ。よくある普通のアングルでいいんでは…」と思いましたが、そう、これは男性向けだって!と途中で思い出した次第(笑)。やたらパンツーちら見え(まる見えもあったか)多かった(^-^;)ゞ

こちらコマンド選択式というもので、迷っても適当に(笑)総当たりすれば何とかなるし、重要行動にはヒント機能があり、点滅で知らせてくれるので難しくはないと言えば難しくないんですけど、コマンド数が膨大。そらもうちょっと進んだらコマンド。行動の一つ一つに逐一コマンド。とにかくコマンドコマンド、面倒くさくなるぐらいのコマンドの嵐。多過ぎてちょっと辟易した事も正直な所(;´∀`)まあ、慣れたら気にならなくなりましたけど(どないやねん)。
SAVE数も多く見やすく、すぐに出来るし不自由なし。個人的にテキスト文字が大きくて読みやすかったのポイント高かったです。
絵は時代を感じさせるものではありますがスチルも多く、描き下ろし新規CGもあって物足りなさはなし。良い感じに短いアニメーション入ったりと、映画観てる感覚もあって楽しめました。
ラストの犯人入力は要ったかな?って思わなくもないんですけど。

気になった点ですが、数多く出てくる謎と登場人物の関係性、各事件の詳細と繋がりなど、後半にかけてガンガンに注ぎ込まれるんですが、その情報整理が大変。それを丁寧にフォローさせる部分があればなと。やや説明不足に感じる事もあり、伏線回収は微妙に残されてしまって、幾つか「あれ?あれって結局何の事だったの?どういう事だったの?」と疑問のままになってた事がありました。プロジェクトの事とか、真犯人の存在の真相とか、『神をも恐れぬ』事柄に関するものは至るまでの過程詳細不足で、どこかふわっとした感じも受ける。結局そうさせた張本人上手くいってなかったみたいなとか、えーっ!?て感じで(語彙力ない)。こう、ちょいちょいツッコミたくなる穴があると言うか、綺麗に埋まってない感覚。特に船に乗り込んだ辺りから終盤までかなり駆け足且つツッコミと疑問がいっぱい。ダイイングメッセージの意味は結局何だったのかとか(ついでに即死状態だったとか言ってたのに、よくあそこまで書けたなーって←)、ミスリードの存在の引っ張り方、酸素ボンベを壊す意味とか、他多々あるんですが、はっきりと明確にこういう事です!といった解決説明がなされてないので、一度のプレイだけで理解と納得するには色々と情報量が多過ぎて、こういったお話の爽快な『してやられた感』という所まではいけなかったです。まあ、私の頭の処理速度が悪いせいかもしれない( ̄▽ ̄;)アホナノデー
でもシリアとアクアの正体は全く予想出来なくて吃驚でした。
周回プレイ推奨作品なのかもでしょうが、そういうのハマって好きじゃないと中々なので、一度全体の流れと真相整理が出来る場を設けてほしかった。
あの沈没船からの脱出シーンもなくて、スパッとエピローグまで飛んでしまう。あの後どうやって助かったのかさっぱりなんですけど、結構状況厳しい中だったので、そこんとこ詳しく!って思ったり。いや、よく助かったなって思うのホント。弥生さんもあれからどうなった?だし、本部長いつの段階で来れたのかとかetc.
エピローグも何かふんわりした終わり方で、これまたどうしてそうなったのと。
各キャラのその後もなくてその辺りが消化不良ではあり、残念だった所です。

と、まとめの着地に荒さを感じたものの、先の読めない心躍るワクワクストーリー展開に、寝る時間削ってしまう程には楽しくプレイ出来た良作でした。

ラスト、綴られる日記の独白シーンは切ない。あんな慟哭はしんどい。望んでいたのは本当にささやかなもの。幸せに、幸せに、願った分だけ幸せを与えてあげてほしい、例えご都合展開だったとしても、もうそれぐらいいいじゃない。そう思います。

 


久々に男性向けのゲームやって、昔プレイしたこみっくパーティーとかONEとかKanon(だっけかな?)を思い出しました(R18PCゲームの方です)。でもKey作品は私、合わなかったんですけども。←泣きゲーとか言われてガンガンに勧められたけど、さっぱりだめだった。

 


それでは~(*'ω'*)ノ

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see you next time!