ゆるりと壺中日月長

ゲーム(主にADV)感想備忘録

AI:ソムニウム ファイル 感想

PS4『AI:ソムニウム ファイル』の感想です。

 

※重要ネタバレなしですが、物語等部分的に触れております。ご注意下さい。
暴力シーン・グロテスク表現でCERO:Z作品です。
18歳未満の方、上記表現が苦手な方も閲覧をお控え下さい。

 

 

AI:ソムニウム ファイル

©Spike Chunsoft Co.,Ltd. All Rights Reserved.

殺したのは…AIがほしかったから…

夢と現実が絡み合う、意識の螺旋

 

公式サイト(閲覧は18歳以上)

www.spike-chunsoft.co.jp

Character&Cast

伊達 鍵 CV:新垣 樽助

警視庁の先進式人脳捜査部隊ABISに所属する警察官。
PSYNC装置を用いて、容疑者や重要参考人の脳内に潜り込む。
6年前に左の眼球を失い、現在は高度な人工知能を搭載した義眼(AI-Ball)を嵌めている。

 

アイボゥ CV:鬼頭 明里

普段は伊達の左目の中にあるAI搭載の義眼。
PSYNC装置で入る夢の世界では少女のような姿に、現実世界では小動物のような姿になる。
伊達の意識とは脳内でリンクしている。

 

左岸 イリス CV:白城 なお

18歳の女子高生ネットアイドル
明朗活発でハツラツとした性格。好奇心旺盛で怖いもの知らずなところも。【A-set】という名前で、動画配信メディアで人気を集めている。愛称は【あせとん】。

 

沖浦 みずき CV:黒沢 ともよ

12歳の小学生。
わけあって、父親の友人である伊達と一緒に暮らしている。
大人びていて、刺々しい態度をとることも。

 

ボス CV:甲斐田 裕子

伊達の上司でABISの指揮官。伊達とは古くからの知り合い。
日によって発言内容がころころと変わる能天気な楽観主義者…、と見せかけながらも実は怜悧狡猾な策略家の面もある。

 

ピュータ CV:後藤 ヒロキ

ABISのエンジニアである天才メカニック。
PSYNC装置の制御や調整を担当している。アイボゥを制作したのも彼であり、彼女の性格はピュータの趣味を反映している。

 

真津下 応太 CV:藤原 夏海

24歳のニートネットアイドルオタク。イリスの熱狂的なファン。
臆病で人付き合いが苦手。ラノベ作家を目指している。

 

左岸 瞳 CV:大原 さやか


イリスの母親。夫はいない。
両親は瞳が17歳の時に事故で亡くなった。そのため瞳は女手一つでイリスを育ててきた。
過去に負傷したことが原因で、右手を動かすことが出来ない。

 

沖浦 連珠 CV:浜田 賢二

 

芸能事務所「レムニスケイト」の社長。37歳。硝子の元夫であり、みずきの実の父親。
伊達とは親友の関係にあり、みずきの子育てを任せる。硝子の殺害事件後、行方をくらませてしまう。
秋葉原メイドカフェ「サンフィッシュポケット」のオーナーでもある。

 

灘海 硝子 CV:小林 ゆう

投資会社の社長。
11月のとある金曜日の夜、廃墟と化した遊園地『ブルームパーク』のメリーゴーランドにて、遺体となって発見された。
遺体からは左目がくり抜かれていた。

 

世島 綜 CV:楠見 尚己

貧困層から一代でのし上がったたたき上げの代議士。
そのため上流階級に対して強力なコンプレックスをいだいており、これが彼の欲望の源泉となっている。

 

ママ CV:三宅 健太

新宿の黄金横丁にあるスナック『マーブル』の店主。
伊達と沖浦はこの店の常連であり、その関係で二人のことはよく知っている。
闇会社の事情にも精通しており、情報屋としての顔も持つ。

 

熊倉 猛馬 CV:高木 渉

暴力団「熊倉組」の組長。
6年前に実兄である熊倉狼範から組長の座を引き継いだ。A-setの隠れファン。

 

真津下 まゆみ CV:沢田 敏子

応太の母。
30年以上前に、夫と二人で多額の借金をして、樺崎地区の近くに、『真津下食堂』という定食屋を開いた。以来、この店を切り盛りしている。
最近物忘れがひどい。

 

Movie

◆紹介トレーラー(捜査パート編)

youtu.be

◆紹介トレーラー(ソムニウムパート編)

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◆キャラクタートレーラー

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◆イントロダクショントレーラー

youtu.be

STORY

東京。
11月のとある金曜日の夜。

降りしきる雨の中、
ひとりの女性の遺体が発見された。
場所は廃墟と化した遊園地のメリーゴーランド…。

その遺体の顔には左目がなかった。
どうやら犯人にくり抜かれ、奪われたらしい。

一報を聞きつけ事件現場に訪れた刑事、伊達。
彼は遺体の顔に見覚えがあった。
なぜ、彼女が――

――これは、夢と現実を捜査し、
失った記憶と因縁の殺人犯を追う、
ある刑事と相棒の物語。

 

感想

SPIKE CHUNSOFT

真実は必ず、その中に刻まれている。

やや操作に難を感じたものの、魅力あるキャラクターと謎が謎を呼び膨らませ、一気に怒涛のクライマックスへと向かわせるストーリー展開はとっっっっっても面白かったです!良作!!

評価が高めでADVのオススメ作品で検索すると候補作に出てくることが多かったこちらの作品。
ただCERO:Z。暴力とグロテスク表現でCERO:Z。これがネックで悩み続ける事数年(長いな)、諦めるor買うの波をどんぶらこした結果、続編出るって見た途端にサクッと買ってました(ちょろい)。で、購入後プレイ始めて数日でDL版が超激安になってたっていう(笑)。いいんだ、基本パッケージ版派だから。
PS4とSwitchで悩みましたが、Switchの方がお値段高かったのでPS4版でプレイ。

まずグラフィックが超綺麗!見惚れる。絵柄も好みだったんですが、主人公の伊達さんは眼福にイケメンだし、アイボゥやみずきちゃん、ボスなど大人の女性から少女キャラまでとても可愛いor美人に描かれており、年配からオネエなキャラも安定しており文句ありません。
またプレイ中、通常モードでも各キャラの動きが細やかでムービーも多く、贅沢感増し増し。
全体の色彩も雰囲気と合っていて良かったです。特にアイボゥのスケルトンボディと流れる光彩は綺麗で好き。

 

CERO:Zで身構えてはいたものの、実際のシナリオは思った程視覚的なグロさは控えめな方だったと思います。もちろん事件は猟奇的で眼球くりぬかれたりとか、赤色飛び散るシーンなどあるにはあるのですけど、バイオなんかと比べれば全然マシかなと。
でもすっごい眼球くり抜くシーンがそらもう多々あるんで、苦手な方注意。
経験ないんですけど(当たり前だよ)、眼球くり抜かれたりくり抜いたりしながらも普通に動いてアクションしたりとあるんですが、いっ、痛くないんすか!!?と何度思ったかしれない。見てるだけで痛いわ…( ̄▽ ̄|||)アノオトヨ


『応太編』『みずき編』『イリス編』『全滅編』『解決編』といった順番で、中盤までは謎が増えに増えてどういう事!?みたいな連続だったんですけれど、後半の全滅編に入ってくらいからその謎がガガーッと回収されてくる、この辺りの展開の凄さは頭の整理が大変でしたが、やや強引なものがありながらもとても面白くてミステリー好きな私としては大変楽しめました。そういう事か!!ってスッキリ感と衝撃と予想外などがあります。ミスリード無しはないんじゃないかな?とか(私が騙されやすいだけともいう)。
またミステリー要素だけではなく、各キャラの感情、内面、愛情などが丁寧に描かれており、特に色んな親子の愛情の形は怒りを覚えるものや悲しいものあり、反対に温かなものや尊く優しいものもあり、涙を誘うシーンがあってじんわりきました。
応太編のまゆみさんの母愛溢れるラストとか、みずき編のみずきちゃんと伊達さんとのニマニマしちゃう特殊な関係が良かった。一番好きなのみずき編ラストだったりします。
タイトルの『AI』の意味も色んな意味が込められており、見えてくるものが深く繊細。
キャラも伊達さんの残念なイケメンっぷりとか、ツンデレなみずきちゃんとか、オネエなママさんなどなど親しみと魅力があり、好きなキャラばかりでした。


ただこの作品、シリアスだけでなくギャグが結構あるんですが、一部賛否が分かれるぐらい寒くて痛くて引く(←)下ネタギャグや他作品のパロ等がふんだんにあり、それがプレイヤーによって差が出るかなと。私はそれほどでもなかったんですが、それでもちょっと引用多過ぎとか、場にそぐわないKYギャグとかはややウウーンと感じた時も(;´∀`)
でも受付嬢との会話とか、鑑識のカガミさんの名前イベントは面白かったです。あの鑑識さんとの名前イベントって古畑任三郎で似たのあったな~と懐かしく(笑)。
狙撃QTEで一々伊達さんのエロ本執着ネタを使うのも賛否はあるようですけど(分からないでもない)、まあ私は許容範囲かな~。シティーハンターの冴羽さんっぽいんだけど、狙撃とかこういう時は見せ場としてカッコ良く締めて、他の場面(どこだって話だけど)でエロ本ネタ使えば良かったのかもしれない。
これ、狙撃QTEノーミスでクリアしたら貰えるトロフィーまで全部エロネタなんで、いっそそのこだわり凄いと思った(笑)。
正直言おう。超くっだらねー!マジのガチでめっちゃトロフィー獲得感ないっ!(笑)←笑いの意味で受け止めて下さいねー。

システム面のメインはpsync装置を使って相手の脳内の夢世界へ潜り込むソムニウムパート。時間制限ありでちょっとシビア。攻略見てやらないと私には絶対無理でした。一つめっちゃMAP見ても景色が確認しづらいものがあり、攻略見ても詰む危機感を感じたくらい( ̄▽ ̄;)ホウコウオンチナンデス…
カメラワークも微妙。要らないアングルあるのでそういうのは出来ないようにしてほしい。時間制限がなければ操作確認しつつ探索も…と思えるんですけど、時間制限はちょっと焦るので余裕がないソムニウムパートもあり残念。
ADVゲームとしては選択肢があって読み進めるだけのものが多いジャンルな中、ゲーム性はしっかりあるのでダレは少ないと思いました。特に私は乙女ゲームなど恋愛ものゲームを多くしてるので新鮮だったり。
後は狙撃イベント。ほとんどは難しくないんですけど、動く的に照準合わせるやつが苦手でイラッと(笑)。あれ続編は無くしてほしいなー。

 

伊達さん、隙見せすぎだぜ…とか(明らかにやらかしそうなのに不意打ちくらって気絶多い)これはちょっと…と思うものもいくつかあったにはあったんですが、それら上回るストーリーとキャラの魅力は十分あり、伊達さんとアイボゥの漫才コンビとコンビネーションの良さ、泣かせるラストのコンビ愛はうるっときます。隠れ伊達さん大好きなアイボゥが超可愛いんだ!( *´艸`)
全ての謎が解け、エンディングを迎えるシーンの(プレイヤーに向けて)ありがとう~!!!って感じのワイワイキャッキャッなフィナーレはこちらこそ~!!!と、手を振り返したくなる清々しさでした。これぞTHANK YOU FOR PLAYING!
大変な所もあったけど、めっちゃ良かったです!!続編楽しみ!!

 

それでは。

see you next time!