ゆるりと壺中日月長

ゲーム(主にADV)感想備忘録

STEINS;GATE ダイバージェンシズ アソート『0』 感想

Switch【STEINS;GATE ダイバージェンシズ アソート】に収められている3作品の内の一つ、『0』感想です。

 

※本編含めてのネタバレ簡単感想です。NGの方は以下より閲覧にはご注意下さい。

 

 

 

STEINS;GATE ダイバージェンシズ アソート

©2009-2013 MAGES./5pb./Nitroplus

 STEINS;GATEシリーズ続編&派生3タイトル収録!

公式サイト

steinsgate.jp

STEINS;GATE 0 OP

youtu.be

STEINS;GATE 0 90秒トレーラー

youtu.be

Character:Cast

∞岡部 倫太郎 CV:宮野 真守
∞牧瀬 紅莉栖 CV:今井 麻美
∞椎名 まゆり CV:花澤 香菜
∞橋田 至 CV:関 智一
∞阿万音 鈴羽 CV:田村 ゆかり
∞比屋定 真帆 CV:矢作 紗友里
∞椎名 かがり CV:藩 めぐみ
∞漆原 るか CV:小林 ゆう
∞フェイリス・ニャンニャン(秋葉 留未穂) CV:桃井 はるこ
∞桐生 萌郁 CV:後藤 沙緒里
∞阿万音 由季  CV:田村 ゆかり
天王寺 裕吾 CV:てらそま まさき
天王寺 綯 CV:山本 彩乃
∞中瀬 克美 CV:本田 真梨子
∞来嶋 かえで CV:木野 日菜
∞アレクシス・レスキネン CV:上田 燿司
∞ジュディ・レイエス CV:西村 麻弥

 STEINS;GATE 0 感想

©2009-2013 MAGES./5pb./Nitroplus

────これは、救えなかった「未来」の物語。

 

公式で『正統続編』とありますが、本編のトゥルー前の分岐を、より深く掘り下げまくった補完の完全版みたいな印象でした。
真帆END、かがりEND、まゆりEND、紅莉栖END、レスキネンEND、TRUEと、6つあるんですけど、置かれている主軸は同じで、本編のように各キャラのEND名がついていても女性キャラだからその相手と結ばれる(共に生きるなど)分岐の世界線に変わるわけではなく、第三次世界大戦の回避、まゆりと紅莉栖の二人が共に死なない世界線、そのシュタインズ・ゲートへと辿り着く為に、唯一それが出来得る存在である岡部倫太郎の折れた心を取り戻し、復活させるべく、それぞれが動き出す物語。だったなと。
いずれも結末に明確なENDはなく、プレイヤーにも投げかけ考えさせられるものがあるのが深いなと感じた今回の『0』。
幾つかの世界変動を齎した程度では到達できないシュタインズ・ゲートへの路。その気の遠くなるような苦しみと痛みと絶望と悲劇を乗り越えながらも、あの本編TRUEもあったのだと思うと、本当に打ちのめされるようなしんどさがあったんだと改めて。
でもこれはαとβの軸から外れた世界線の未来はまたあれと違うものって事なのかな?プレイしてるともう何がどの世界線だ!?ってごちゃごちゃしてきて、頭悪いと整理出来ない哀しさ( ;∀;)キオクガネ…
もうね、こちらプレイしてるとどんどん身体が下がってくんです。石ドン!ゴッ!みたいな。
マジでしんどかった。辛くて重くて酷い。とんでもなかった。涙通り越して心が沈殿。
本編ではダカダカ涙で泣きまくってたんですが、涙どころではない。
今作、第三次世界大戦の世界も沢山出てくるので、その凄惨さがまた凄い。それ以外も非人道的行為もさることながら、血と肉の海なシーンもバンバン出てくるので、もう言葉にならないわよ状態。
本編では詳細がなかった部分を絶望もめいいっぱい、ボリュームいっぱいに見せられ、オカリンと共にこちらも打ちのめされそうでした。
新たな敵も出てくるんですけど、黒々とした陰謀が世界各国レベルで動いてるので、もう嫌だーっ!って逃げたくなる。
『0』ではオカリンの想い人は紅莉栖として確定しているので、まゆりちゃんが辛い立場。けれどやっぱりまゆりちゃんは強い。本当に彼女は素敵な女性だなぁとしみじみ思いました。思えばシュタゲシリーズ、どれも一番泣かされたの彼女だったわと。まゆりENDのラストの決意と笑顔は本当良い女だわ!って。紅莉栖も良い女だし、このメインヒロインは強い。
他、全体ラボメンの中で好感度爆上がりがダルでしたね。もう既にお父さんモード全開で。まだこの時点では独身なのに(笑)。
真帆ちゃんについ感情的になり、禁句を言ってしまったオカリンをぶん殴って怒るシーンなんか、お父さん(まだだけど)カッコ良っ!ってなりました。何気にスペックが偏りだけど高いんですよね。偏りだけどっ(何がとは言わない)。
皆強いなーって。鈴羽ちゃんも、るかくんも、フェイリスちゃんも。悩みながら、葛藤しながら、今の自分に出来る事で進んでいく姿がそれぞれ綺麗。
オカリンは今作、スタートがスタートなのであの鳳凰院凶真モードでなくなり、常に影のある悲しみを抱えた姿が多かったので、復活のマッドサイエンティストを見た瞬間にはああ、これぞオカリン…!ってなった自分が客観的におかしかった(笑)。
いや、あのウザイウザイ言ってた高笑いと、「エル・プサイン・コングルゥッ!」に待ってたよー!ってなる日がくるなんて思わなかったです、はい(笑うしかない)。
だって紅莉栖の死がフラッシュバックする度、吐き気で身体グラッ、だったんだもん。こんなにまでなってるの!?ってショックでした。言い方おかしいけどまともな青年になりすぎてショックでした。
紅莉栖は今作は死後の世界線なので、姿としては生存記憶データの『Amadeus』のみになる為か、登場率は低め。時折【本物】の紅莉栖が出たりする所が泣かせるけど、ちょっとそこのところは寂しかった。苦労性で損な役回りを自分で負うから、幸せに幸せになって頂きたい。
新キャラなど、関わる真相も凄く驚いて、全部ミスリードされました(笑)。
未来からのあのムービーメールの事、隠された事実、そこからの想い。
そしてあのTRUE。向かうべく先に救いはあるのか、救えるのか、シュタインズ・ゲートは開かれるのか。
その先を見せない所は賛否あるのかもしれませんが、シュタゲのタイムリープと膨大な世界線を考えれば、こちら側に未来の想像を投げかけてくれるこの終わり方も、ありなんじゃないかと感じました。
だってオカリンは3000回以上のタイムリープだもんよ…毎回、あの脳グラグラ頭痛吐き気繰り返して頑張ってきたんだと思うと、お腹いっぱいです。エールを送りたい。

ストーリー以外では音楽は毎回良いし、OPもどれも好き。
ただ、今回の『0』は原画がキャラデザのhukeさんノータッチ、ですかね?エンドロール見た限りではそれっぽいし、絵のタッチが違うし。これがちょっと残念でした。前3作がどうだったのかチェックしてないんですけど、今回は絵柄の違いが明確だったので。女性陣が前よりあんまり可愛くないかなぁ。立ち絵が新規と前のからのと混ざってるんですけど、顔が違い過ぎてギャップが。スチルも所々荒いというか崩れ気味な所とか。オカリンもダルも何か違うし。オカリンがオッサン過ぎる。
そう言えば、40代の時と今と全く見た目の違いがなかったオカリンに笑った。ちょっと皺増えた?くらいの。あ、真帆ちゃんも変わらなかったなぁ。あちらは若いまま。オカリンより年上なのにやはり年下のままにしか見えない。老け顔と幼顔の違いがここか。いいな~真帆ちゃん。←

後、TRUEを見る為の条件がぶっちゃけ面倒でした。
最初から始めて、まゆりルートまるっともう一度な流れで、その後に追加がTRUEみたいな感じのTRUEEND。
本当に追加的な量なので、ここに到達までの作業感がちょっと怠かった。途中からは見たエピソードなのにスキップも出来ないしで、指連打で疲労痛に泣かされるはめに。
もう少しスムーズに解放しほしかった気持ちかな。

思っていた以上に血肉表現凄いわ、メンタルやられる重さで辛かったのですが、本編の完結っぷりからどうやって続編?無理ありそうかな~と心配もしていたんですけど、見事に広げて見せてくれ、そこがあったのか!な部分をボリュームたっぷりで楽しかったです。めっちゃ辛かったけど!(笑)
やっぱり主人公!な立たせ方も人間模様もロジックも凄かった。
あの『世界を騙せ』はゾクゾクする。
鮮やかに騙してしまえ、オカリン!

 

 

 

それではまた。

see you next time!