ゆるりと壺中日月長

ゲーム(主にADV)感想備忘録

恋の花咲く百花園 全体・キャラ別感想/消灯コーヒー ミニ感想

Switch『恋の花咲く百花園』フリーゲーム『消灯コーヒー』の感想です。

【消灯コーヒー】の感想にネタバレはありません。

 

 消灯コーヒー

※PC/スマホ対応のブラウザゲームです。下記よりどうぞ。

www.freem.ne.jp

あらすじ

茶店の息子・豆川はクラスメイトの無糖と話した事がない。
だが、無糖は豆川の店によく訪れる常連客。
ある夜、無糖はいつものように男性と入店していたが
少し経つと一人店に残される。
それを心配した豆川は声をかけ…

 

CHARACTER&CAST

豆川 CV:内村 遥汰郎

無糖 CV:乃花 こより

 

感想

以前プレイした【パウダーグレイ】【かみさまの棺】のcream△さんによる、1000文字縛りの5分で完結する掌編作品。選択肢無しのフルボイス。
カフェの中で珈琲豆の香りに包まれながら起こる、ほろ甘苦い珈琲一杯分の恋のお話。
5分、1000文字という制限枠の中にカフェと珈琲感が漂う、センスの良さが光るお洒落&素敵作品。珈琲カラーがまた良いテイスト。
途中、急展開か!?なるドキッとさせる暗部分はcream△さんらしいなぁと(笑)。
可愛くもビターな無糖さんに、翻弄される好青年な豆川くんが良いですよー(*´▽`*)
内村さんの爽やかな低音に、可愛く跳ねるような乃花さんの声がピタリと嵌っておりました。
個人的におまけにある豆川くんのイラストが格好良くて好き♡
このマイルド&ビターのグッドバランスさ加減が好きです。ちょっと一息なブレイクタイムに気軽にプレイ出来ますので、ご興味ある方はどうぞカランと入店を~(*´ω`*)ノ

 

 

それでは続きまして【恋の花咲く百花園】(Switch)感想です。

ネタバレ考慮しておりません。NGの方は以下より閲覧にご注意下さいね。

 

 

 

恋の花咲く百花園

使用画像の著作権は、株式会社拓洋興業/TAKUYOに帰属します。

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公式サイトはこちらから

 

全体感想

百花園を舞台にした現代ファンタジー恋愛。といった感じでしょうか。やや一昔前な古さを感じるのも、味と言えば味。
所謂気軽にサクサク進められるボリューム。公式もラノベ1冊程度の文章量で構成だとかで、元はガラケー向けタイトルとして企画されたといった事もあってなのか、最初から最後までライトライトな作品でした。
文章量もラノベですが、内容もほぼ中高生向けに近い印象。ここが物足りなさを感じる事もあったかな?公式の製作過程を拝見してサクサク感は伝わってましたから、そこまで密度の濃いシナリオではないというのは前提で。
明るく楽しくちょっと気軽にサクッとどうぞ♪で狙ったならば、狙い通りにプレイ出来る作品。ただ、全体かなりアッサリ過ぎな部分があって、もう少し盛り込みがあっても良かったかなと。
全てにおいて必要最小限度に仕上げられている印象。親方や桃吏さんなどなど…立ち絵ぐらいがあっても良さそうなキャラポジションなのに無い。モブキャラもヒロインのそらちゃんによって状況説明と、こう言ってた、こんな返事が返ってきたなどで済ませられています。
これはまあ良しとしても、タイトルを冠している通り、百花園を舞台にしていて花も多く出てくるのに、花の画がほとんど無いのは残念。背景に用意されている数枚のみなのは寂しすぎる( ;∀;)植物と話せる力が持てても楽しめない~っ!
しかもお話の中で重要な精霊に貰った種から芽吹かせ育てる事になる『コイハナ』ですが、これですら画がないっ。花達はせめてこう、よくある画面中央に小さく四角枠で出すとかあれば良かったのにな~。登場する花の種類は多いのに、ほぼ画もないし育成過程たるものもないしで、テキストのみでは育ててる感が全く湧かなく、視覚的にも画面への退屈さを感じます。
見事なぐらいの徹底削減。これ、ぶっちゃけ低予算だったのかな…と、ついつい要らぬ事を思ってしまいたくなる程のエコ感が漂うゲーム。でもお値段はそれなr…(モガモゴ)
全てが優しさ成分で作られたような平和で穏やかに進むお話。キャラも良い人達でほんわかします。でもストーリーの山場がないのでライトボリュームであっても波がなさ過ぎてだらだらしてしまう時も。
年々集客が減少し続ける百花園に閉園迫る危機的状況がっ…!とか、恋愛なら三角関係や昔の女出現…!(古い)とか、このままだと猫太さんが消滅しちゃう…!等々、そういった盛り上がり部分すらない穏やか~な展開に終始しているので、もう少し刺激があってもよかったのではないかと。
せっかく『コイハナ』育成の協力者を選ぶのに、最初から事情を知っている朔良くん以外は打ち明けるのが終盤で、結局協力とかそういう設定は必要あったのかとも思える。まあでも打ち明けようと打ち明けまいと、さして影響もなかった気もするんですが(^▽^;)遊び要素がなさ過ぎなんですよね。
吃驚したのがエピローグがすっごく長い!春夏秋冬でED後の一年を描いてるんですが、エピローグでこんな長いの初めてじゃないのかってぐらい長い!(笑)
ただ、そのエピローグが恋人になってる状態の一年になるので糖度はアップ。
この長さもキャラによってはちょっと単調に感じる事も。ずっとラブラブなものでね(笑)。

絵は好みで綺麗でお上手です。安定していてキスシーンとかも素敵だし、男女の描き方も好きなタッチで可愛い恰好良いな~とじっくり眺めてました。

攻略キャラは朔良、和真、梓恩、かなえの4人。BADENDが無く、ハッピーエンドのみ。かなえ園長のみ2つハッピーエンドあり。後の3人は1END。
共通してヒロインのそらちゃんと過去で邂逅あり。
キャラは梓恩くん最推しです!(*´▽`*)次いでかなえ園長。
シナリオもこの2人が突出して面白かったです。朔良くんは一番薄味だったかな。和真くんは本編、若き悩みを織り交ぜたいい感じだったんですが、個人的にエピローグでの彼の愛が私にはちょっと重かった(笑)。
声優さんは新人さんメインにとありますように、フレッシュです。特に懸念するような事もなかったですねー。特に坂田さんの声好きです。
後はおまけ小説があるんですが、攻略対象外キャラであった柊二さんと猫太さん二人の主人公との恋愛展開があり、こちら結構きちんとした長さで完結してます。
ボイスもないんですが吃驚する程のテキスト量で、何故ここまで作ってあるのに攻略対象にしていないの!?って勿体なさ。や、やっぱり予算の関係なのかな?←やめなさい

多々改善してほしいなと思う事もある作品で、惜しく残念な部分も少なくないんですが、穏やかに癒されてみたい方はどうぞ♪

あ、最後に一言!豊後梅の精霊、ぶんちゃんが激可愛ですっ!!!好きだ!!!ぎゅーしたい!!!(やめろ)

 

キャラ別感想

恋花 そら CV:若林 倫香

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猫太さんが「素直に話を聞いてくれるし、頑張りますって言ってくれるし。正直お前さんがイイ奴すぎて、オレ泣きそう…」って言うシーンがあるんですが、その通りにとっっっっっっても良いコで私も泣きそう!(泣くな)
明るく素直で思いやりがあって頑張り屋さんで前向きと、何拍子揃ってんのと言いたくなる程に一家に一人はいてほしい愛らしいヒロイン。吸水の超絶良い、白く清潔で汚れないふわふわなタオルのように受け入れが良い(例えタオルかい)。
娘にこんなコいたら超自慢するわ私…(笑)
ほぼどんな事にもポジティブなんですが、それが煩わしさを感じない程度の程良さで、プレイしているとほんわか癒されます。声もイメージ通りで気持ちの良い演技で可愛らしいし、ぶんちゃんとの会話はずっと聞いて眺めていたいほこほこさです。
出来過ぎていると言えば出来過ぎなヒロインですが、疲れが吹き飛ぶプラスパワーを与えられているようで和みました。
所で姓が恋花って凄いな…(笑)

 

青柳 朔良 CV:美藤 大樹

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堅物で真面目で取っつきにくいと、肩のこりそうな偏屈22歳(笑)。
猫太さんの秘密を最初から知っていて、立場的に一番秘密事項に関わる面白い展開がありそうだと思っていたんですが、何もなかった(笑)。
「一人でいる事を選んだ以上、誰かに心を動かされてはいけないと思っている。心を動かされて僕が行動すれば、きっとまた良くない事が起こる」と、何があったんだと思わせる言葉だったんですが、これはちょっと自分を責めすぎではないかいなー?ってものでありました。お父さんの事故死の事は自分を責めたくなる気持ちはわからないでもないんですが、お兄さんの事は何の非もない。お兄さんも良い人であったし、家族に愛されてるし、そらちゃんの事に関してもそれこそ自分のせいで…とかいうのは違うんじゃないかなと。真面目過ぎるが故だったんでしょうね。お話としては一番薄味だった彼。
でもべた惚れ具合は凄くて、エピローグでのパソコン画面で無意識に仕事と彼女の心配の葛藤を打ち込んでしまっているのには笑いましたw


井荻 和真 CV:村島 慎之介

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アオハルな悩みと、そこから繋がっていくヒロインへの憧れの想いが眩しい、若さ溢れる16歳の恋!って感じで、十代のキラキラパワーが満ち満ちてました(笑)。
若干ぎこちない演技があったりするんですが、声のイメージ通りで可愛すぎないのが好ポイント。
お話のメインも将来と夢と現実と挫折と…みたいな十代の将来を考える上でぶつかる壁があって、そこに絡ませるそらちゃんとの恋愛は淡く可愛らしく、過去のエピソードが良かったなぁと。「貴方はいつだって『俺』を見つけてくれて…」が印象深いシーン。
でもエピローグでの愛がちょーっと重くてしんどい(笑)。結婚考えるのもまだ早くね?って正直思ってしまうんだけどどうでしょう(言われても)。


宮澤 梓恩 CV:坂田 将吾

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萌えたー!!!(≧▽≦)坂田さんのお声素敵♡キャラの性格上、台詞が短いの多くてもっと聞きたくなる。乙女ゲーム作品、これからもっと出演して頂きたいなぁ。
落ち着いた雰囲気に寡黙な感じがとても18に見えないんですが、高校いかずに庭師になって働いているので、この大人びた感じは納得。
キャラ的にもっと中々態度に出せない、不器用な恋愛なのかと勝手に思っていたんですが、恋愛は程良く攻めて情熱的だし、愛情深くてサラッと気障でもあるという、何この美味しさ100%男子!!みたいな素敵な梓恩くんでした。
花を咲かせてくれない百日紅のお話がメインになるんですが、このエピソードがまた泣けるせつないお話で、何気に百日紅の花の役の声優さんがお上手なんですよ。悲痛な叫びに胸打たれました。愛しいって言葉が大切に感じる。
とにかく糖度では大人おじさまのかなえさんと競う(いや一番か)高さ。
彼の頭撫で攻撃とか、真摯な誓うような告白とか、サラッとイチャラブな所とか、情熱的な想いとかが全部恰好良い!
大人展開シーン見せたのも彼だけですよ。「いいか?」朝チュンの裸だもん(笑)。あれは狡いわー。いや、ありがとうございますっ(拝む)←


藤村 かなえ CV:落合 福嗣

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私の大好き歳の差恋愛枠三十代!
プレイするまではイメージもっと声低い方がいいんじゃないかな?と思ってたんですが、いざ動いてる彼を見たら飄々としたキャラがこの声のトーンにピッタリでした。っていうか落合さんの演技、話し方のクセはあるもののお上手です(上からだなオイ)。
チラチラ顔が浮かんでしまうという声もあったんですが(笑)、私は全くなかったです~。
本当なら一番好みと言いたい所なんですが、如何せん三十代で長髪ポニテがどうも好きじゃない。顎鬚はいいけどプリキュアみたいなサイド残しの長髪ポニテがどうにも好きじゃない。顎鬚あるなら短髪が良いのに顎鬚で長髪ポニ…(もうええわ)
まあ、そんな感じの立ち絵印象だったんですけど、スチルだと全然印象が違って変じゃないんですよねー。普通に格好良く見える。立ち絵がどうも変に見えるので勿体ない。
で、何の話?(ポニテに支配され過ぎ)
他ルートでもやればかなり有能であるのに、普段全くやる気がない園長なんですが、ここで何故そうしているのかが分かります。
元エリート企業の有望有能リーマンですよ~。そこから百花園にくるまでの過程が美味しい設定です。そらちゃんとの幼い邂逅もこれまた大好き設定です(笑)。
一方的に敵視してくるキャラが登場するんですが、今回百花園にちょっかいかけてくるのをやりこめてしまう清々しさは気持ちがいい。やっぱいざって頼れる男はいいですよ(*'ω'*)
思ったより嫉妬深い所も見せながら、大人の包容力と甘さは流石33歳!でした。

 

コイハナ感想でした。

 

それでは。