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ゲーム(主にADV)感想備忘録

未解決事件は終わらせないといけないから 感想

Switch『未解決事件は終わらせないといけないから』の感想です。

※ネタバレなし。

 

未解決事件は終わらせないといけないから

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「この事件、初めて接したときにすごく驚いた覚えがあります。誰もがそれぞれの理由で嘘をついてました。」

公式サイト

playism.com

PV

youtu.be

STORY

2012年2月5日、公園で遊んでいた犀華(せいか)という名の少女が行方不明になった。通報を受けた警察は直ちに少女に関わる人たちへの聞き込みと捜査を始める。
しかし、犯人につながる重要な手がかりや証拠は得られぬまま時だけが過ぎ、解決することなく捜査は打ち切られた。

未解決事件となって12年が経ったある日、「犀華ちゃん行方不明事件」の捜査に関わった清崎蒼元警部の元に若い女性警官が訪ねてくる。彼女はこの未解決事件を再検証し、解決して終わらせるために清崎に協力を求めた。
彼女は清崎の記憶を辿って事件を見直すと、明らかになった事実に衝撃が走った─── 
事件の関係者は全員嘘をついていた。

 

感想

韓国のインディーゲーム開発者Somiさんが制作された、12年前に迷宮入りとなった未解決事件の謎を解きあかす推理ADV。
プレイ時間2~3時間とあってコンパクトさ、タイトルに惹かれて購入したのですが…絶対3時間以上余裕でかかってたと思う(笑)。さすが私、頭ピーマンに磨きがかかってる!(アホです)
気軽にサクッとプレイするつもりが、こちら予想以上に頭使いました。文章量多っ。
コンパクトながら推理させるというゲームをしっかり詰め込んだ作品。
内容は海外のインディーゲームADVってこういうの多いのかな?と思いました。
何作かプレイしてきて感じたんですが、やや暗く重めな心の問題と同時に、絆や愛情も含ませたハートフルをテーマにもしている作品っぽい所が共通かな。
過去に感想書きました『A Space for the Unbound 心に咲く花』や『What Comes After』を思い出し、ストーリーは各々全く違うんですけど想起させるものでした。
全体やや(?)鬱々とした暗い中にやるせない悲しみと痛み、けれどそれでも温かな想いや愛情があるんだよ、といったメッセージを感じたもの。
ストーリーをどう感じるか、受け止め方には賛否あるかもしれませんけれど、シナリオはしっかりしていてミスリードもありながらプレイヤーを惑わせつつ、徐々に明かされていくラスト真相へのまとめ方は成程~と感心。
タイトル回収もスッキリでした。終盤やラストで綺麗にタイトル回収されるの好きなので、この部分大満足。
私の感想としてはストーリーはそこまで響くものではなかったんですが(なかったんかい)、バラバラの証言の記憶を正し、時系列をきちんと嵌め込んでいく事で点と線がピシッと組み立てられていく気持ちよさは、ミステリー推理ものゲームとして面白かったです。
パズル要素の曖昧な記憶の欠片を正すというのは見た事ないな~でしたし、斬新でした。
ただ、キャラクターへの愛着というか感情移入はあまり沸かない作品。少なくとも私は。これは短さもあるんですけど、内容と見せ方にもよるのかなと。新聞記事よりちょっと詳しいドラマ小説っぽいものをあくまで他人事で読んでるような感覚でした。

いきなりスタートで私はクラゲで傷がどうこう出てきてなんじゃらほいでよくわかんないけど暗い出だしだな、だったんですけど、清崎蒼さんと警官の会話がまたわけわかめ(←)で、ちぐはぐ過ぎるし何か警官が「審判者」だ「ヤヌス」だと清崎さんに言われるがままに名前変わるんで何が起こってんのこれ状態です(笑)。
清崎さんがメンタルやられてらっしゃるのは分かったんですけど、いきなり序盤での会話についていけず、ついていけないまま突入した間違いだらけの証言を直していこうぜ!なパートに入ったので「え、どうしたら???」とワタワタした臨機応変出来ない&緊急時に役立たない無能人間ここに(だってだってなんだもん)。
海外のゲームって操作説明が少ない事多くないですか?(誰に聞いてる)
取り敢えず適当にやって学習していくスタイルな私。操作方法を完全に理解する頃には終わってましたけど(笑)。

文章がね!めっちゃ多いんですよ。↑文字ちっさいし!こちとら老眼なの!!(知るか)
モニターだから何とかだったけど、携帯サイズだったら死んでたわ。
画面にいっぱいいっぱい文字だらけでスクロールも滅茶苦茶するし、キー🔑解放の証言から探すのとか、本当面倒過ぎて投げそうになりました。
画面の色彩もほぼモノトーンなので、この証言パズルのモードは疲れます。肩こりの酷い方は注意してください。私は久々頭痛を起こして薬内服しました(笑えない)。

ハッシュタグ、@などを選択して証言を増やし、証言人物も間違いがあるので直し、時系列を順に並べて事件の本当の全体像が見えてくるものなんですけど、これは最初と最後では全く違う事実が隠されていたので謎解き感があるシステムは面白く楽しめました。
ただ文章量が多く、ヒントが少ないしでキー🔑を探す操作が結構大変。縦横上下と移動させるのがとにかくこれ面倒。もう少し手早く見やすく出来ればなぁ、と。
登場人物の証言もバラバラからなので、整理するのに必死でストーリーを追うのに集中出来ない。これがキャラへの移入を弱くさせていた一つでもあるかもしれない。
この時のこの人の気持ちどうこうって考えてる時間がゆっくり出来ず、さあ次の記憶の証言順序は?とか作業に必死になってしまって結果、客観的な思考に落ち着いてしまう。

しかも全員嘘をついているんですねこれ。本当に全員っ。
記憶の証言はバラバラ、しかも誰がどれを言ったかすら間違ってる時がある。そして嘘もある。

ややこしいわっ!(キレッ)となる。(落ち着け)

 

まあ、この嘘もそれぞれ相手を想い合う事からであり、理由があるんですけど。
優しい嘘。真相はしんみりもの悲しさがありますが、前を見て歩んでほしいなと、ある人物についてはエールを送りたいと思いました。

所々に疑問を感じる文章があったけれど、翻訳が上手くいってないのかな?とも思う。これはまあ、あるあるだし難しいですよね。

 

若干理解し難い部分もありましたけれど、評価が高いのも頷ける作品でした。

 

see you next time!