ゆるりと壺中日月長

ゲーム(主にADV)感想備忘録

吉原彼岸花 久遠の契り 全体・キャラ別感想1 凛/忍/朔夜/彰人

Vita版『吉原彼岸花 久遠の契り』の感想です。

 

ネタバレあります!未プレイでネタバレNGの方は以下の閲覧をお控え下さいね。

 

吉原彼岸花 久遠の契り

使用画像の著作権は、Maria Crown及びPROTOTYPEに帰属します。

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                          公式サイトはこちらから(Vita版)

全体感想

吉原の遊郭を舞台にしている乙女ゲーム作品ですが、最初からそこに身を置く遊女の表裏をきちんと分かりやすく見せてくれているなと感じました。
以前、オトメイトさんから発売された【百華夜光】がそういった面では甘いと言うか緩い印象を受けたので、遊女の扱いと言うか現実を最初の内から出していく流れは、その世界観にしっとりと浸らせてくれます。
何と表現していいのか…とても質の良い作りと言いますか、雰囲気を作り出し馴染ませ染み渡らせる、作品内にすっと入っていける心地良さを感じました。
決して派手ではないのに、上質なものを手渡されたような、そんなプレミアムな感覚。
プレイしていて時の流れがゆっくりと移ろいで行くのを、此方も同調出来るものがあり、ボリュームも良く愉しめました。
恋愛過程もそれぞれのキャラらしさで流れていき、密度濃くなってく流れが自然で、その灯り始める恋情の前後ですら心躍らせる、細やかで丁寧な運びは素晴らしいな、と。
共通から個別へ入るとその攻略キャラ一直線なシナリオでありながら、不自然さのない入り方も良かったです。

所謂ベストEND意外は全てBADENDで、恋愛END以外でノーマルが一つ。まあ、そりゃお話からしてそうか(;^ω^)
惣一郎さんはベストの制限があったので、先にBAD回収して全員プレイを終えてからベストを見ました。そして最後に時雨真相END。
中々に攻略制限があちこちと言いましょうか、辰吉ルート解放条件が惣一郎BADEND後、全員のベストENDで惣一郎ベストEND解放、惣一郎ベストEND後に真相END解放と、やや目まぐるしい気も。
とは言え、成程な真相なので致し方がないかなー?とも。
全体的にベストENDはもっと悲壮で苦しい展開の後を超えてベスト!みたいなのがあるのかなと思っていましたが、割とマイルドにハッピーエンドだったと思います。
辰吉さん以外はね!!!
テーマ的にはベストはちょっとあっさり感がなくもないのかなと思いつつも(辰吉さん以外/笑)、これはこれでベストなんだからBADに回ったとして良しっという事に。
あまり苦行があると心臓持たなさそうですしね。←弱っ

キャストさんが本当に素晴らしくて、ピッタリな上に何だろう、いつも他作品でも聴いているお声ながら全員一際魅力が倍増されて聴こえました。
なのでお耳が幸せでございます(笑)。幸せ過ぎてPC版もSwitch版も欲しくなる程(え)。困る~どっちもアダルティカット部分だとかスチル追加ありとか狡いっ。

絵は作品に合っていてとても美麗!男性キャラもどのタイプも無駄なく恰好良い!(≧▽≦)特にもう身体のラインって言うか筋肉ーっ!(Г*・ω・)гツンツン←おい
いやもう、手の節とか筋とかとにかく眼福過ぎて幸せ(笑)。

BGMも良く、主題歌が一番最初に聴いてすっごく好きだな、と聴き入りました。嘘月シャングリラの時と似た、グッと惹き込ませて興味を上げさせてくれる心躍る感。
主題歌の入り方も上手いですね。BGMもシーンシーンに馴染んでいて盛り立ててくれました。泣かされます。

システムはプロトタイプさん、いつも快適です。神システムと言いたいくらい。文字の大きさは特に私の様な年齢には目が楽~(笑)。
ちょっと勿体ないなぁ、と感じたのはデフォルト名の音声呼びが源氏名だけだった事。吉原彼岸花は本名で呼ぶ大切さのある作品だと思うので、是非とも「凛」も音声呼びを搭載して欲しかったです。

好き順で言えば超最高に萌えた一番は辰吉さん!!!次に彰人さんでした!!(≧▽≦)/

メインであろう、そ…そぅ、さっ…は…(どもるな)ご、ごめんなさ…っ!←
彼の場合、良かったシーンよりもそれを凌駕する勢いで怖い印象が強くて…(; ̄▽ ̄)
特に辰っつぁんのやつ。私ああいうえげつないの苦手で。でも嫌いとかはないですよ!?一途な人ですから!信用されなさそうだけどホントに!(笑)
そして時雨さんは…(;・∀・)う、うん、私、彼はプレイ前から大体薄々予感はしていましたので、まあ、惣一郎さんより衝撃は。真相END見ちゃうと怖いとは思えなく、酷い人なのに哀しいなと思えた人物でした。
朔夜も意外に男らしくて、忍さんはストレートな愛情表現が心地良かったです。
辰吉さんはもう、良すぎて最高…っ(*ノωノ)彰人さんはギャップが良すぎ。この二人がココーンッと飛びぬけて私の好みで素敵でした。
とは言え、箱推しの作品だと思います。
って言うか私っていつもプレイ前と好き順トップが変わらない事がほとんどだなぁ。

とてもとても、本当に素敵な作品でした!もっと早くプレイしておけば良かったと思う程に(遅いからー)。泣かされます。
吉原彼岸花はお話的にこれ以上はFDもなさげでしょうね。
と言うかPC版、辰吉ルート(18禁シーン追加で)入れてVita版やSwitch版のスチル追加分も込みで完全版みたいに出して頂けないでしょうかと願ってしまう。
絶対買う。店舗特典で買う。お願いしますー!!(此処で言っても) 

 

キャラ別感想

凛(源氏名 千早)/主人公

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悲観するでもなくしっかり現実も見据えており、けれど前を向いてその先にある光を失わない、芯が通った女性です。
プロ意識が凄いなぁ、と。時雨さんに直接手塩にかけてもらえて最初の待遇がまだ良かった方だとは言え、現実として遊女の身である事に変わりはなく。
両親を恨むでもなく、寧ろ大事に思い、いつか年季が明けて帰りたいと願う。
折れたり擦れてしまわない、心の強さがあります。
真面目で頑なと言うか強情(笑)で負けん気が強く、ちょっと天然な部分も垣間見せる、魅力的なヒロインでした。
まあちょっと詰めが甘い所があるんですけどね。掟は十分分かってるだろうに、ちょっと行動が無茶と言うか無謀な事してるなーっと思う事はありました。
最上位の花魁としてパーフェクトっぽいのに欠点が歌が超音痴(本人気づいてなかった)だっていう所もあるのがいいですね(*´▽`*)
後、峰不二子ちゃんも吃驚のパーフェクトエロボディ!(そこ)

 

大月 忍 CV:間島 淳司

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筋肉美に目を奪われる!(いきなりそこ)
最初はチャラチャラしていてどの女性にも気安いへらっとした感じでいて、恰好つけておきながらここぞって時にポキッて折れちゃう様な、メンタル弱いヘタレ属性があるんじゃないかと思ってましたごめんなさい(我ながらプレイ前印象酷くないかい?)。
けれど凛が体調を崩して無理している姿に立場を考えつつのさり気ない気遣いや、お菊さんがぎっくり腰に倒れた時のいざという時の対応の良さと含む優しさなど、頼もしくも良い男っぷりに良い意味でイメージ凄く違いました。
身元が詳しく明かされないまま、高額な吉原遊郭に頻繁に通い、それなのにお酒を呑んだ振りと酔っぱらった振りをして身体の関係を一切持たないままという、秘密がいっぱいありそうな忍さんですが、落ち着く柔らかな男らしさがとても素敵なんですよね。
「値切りの鬼・大月」とか己を茶化してしまうおどけっぷりに、ツッコミ入れる凛ちゃんの「立派なのか情けないのかわからない二つ名はなんなのだ」みたいな会話の遣り取りが、あの吉原においてほっこりしたり。
そんな忍さんの色々な姿を、距離が縮まり知る内に惹かれていく過程がとてもキュンキュンさせられます。あの蛍エピソードでの口付けを許してしまう所とか、戸惑い合いながら本気を滲ませる言葉の返し合い、一つ一つ丁寧でいて心地良い恋愛の流れがもう、進むにつれ堪らなく良いっ(*ノωノ)
明るい口調からふっと本気に熱情孕ませた落ちるトーンとか、間島さん最高かっ!って。暴漢が踏み込んできた時の「いいから、下がれ!」の一喝もまた恰好良いーっ! こういうシーンの男性キャラの短い一言とか一喝とかすっごく好きです(≧▽≦)
そして何となく察せられる感じではありましたが、やっぱり訳ありの身分ある人でしたね。個別ルートに進んでいく事に品が見え隠れする人だな~と思ってはいましたが、お母さんが桜華屋の花魁で、凛ちゃんと同じ部屋を使っていたのには驚きました。でも、それでかぁ、とするりと色々な事が納得のいく展開。
お家トラブルで暴漢騒ぎになった事により、これ以上凛ちゃんの迷惑にならない様にと、暫く逢うのを控えると言いかけた忍さんに、「それは嫌です!」って思わず感情出して言っちゃう凛ちゃんが、すっごく可愛らしくてキュンキュンきます。もう、こういうしっかりしたコが崩れちゃう所好きっ(そればっかり言ってるよ自分)
暫く逢えなくてやっと姿を見せたかと思えばいつもの変わりない様子に、ちょっと拗ねて嫉妬してしまうのとか、本当めっちゃ可愛いじゃないですかっ!忍さんが「やばいなぁ…オレ、どんどん骨抜きにされちゃうんだけど」って言ってましたが、私も骨抜きにされそうです(いや、いらんし)。
って言うかこの二人の盃告白、何ですか。可愛いよー、恰好良いよー、真っ直ぐ感が素敵だよーっ、も、凄く良いっ…!(*ノωノ)←語彙力なーい
忍さんって剣が君のあの赤い髪の人に被るなぁって思ってたんですが、全然ヘタレてないから(おい)一挙一動があのやんわりしたお顔に反して男前過ぎて萌える…っ!
えー、もう一人目でこれって大丈夫か私っ。大丈夫な訳ないっ(直ぐ返したよ)。
「もー…抱かせてください」「どうせなら、オレにぎゅってして」「だーいーすーきーっ!」なるストレートな好き好き表現が心地良い人です。愛情に安心感があると言うか、ホッとさせてくれるなぁと。
ちょっと笑ったのが、お風呂でいちゃいちゃするから見張ってて、と忍さんに言われてずーっと待機させられてた辰吉っつぁんの、「存分に『いちゃいちゃ』なされたようで、何よりです」なる冷静な嫌味(笑)の返し方が不憫と思いつつ好きでした。
葉津さんは怖い女性ですが、息子の鈴千代くんが超可愛い。何故に大抵こういう母の気性が鬼の様(おい)な息子くんは心根が優しく良いコが多いんだろう(笑)。
「兄弟で仲良くしてはいけないのですか…?」の悲痛な訴えはほろりときました。葉津さんも自身の立場と恋情からくる嫉妬心とか、色々複雑な感情があった故でしょうが、こういった事で子供泣かせちゃ駄目ですよ、おかーさん。
忍さんは正室の葉津さんに忌み嫌われ、育てられた人からも出生を伏せる様に言われ、遊女の子供だから恥ずかしい人間なのか、頑張ってもまともな武士にはなれないのか、って思ってしまったと告白してきた時に、ああ、だからなのかと今までの彼の言動がストンと落ちて納得しました。こういうきちんと繋がってる組み立てが出来てる所、上手いです。
そしてそんな自分とを重ねて見ていた凛ちゃんの姿。でも彼女は不遇な境遇に嘆かず、与えられた役目を懸命にこなしていて、そこで人としても女性としても惹かれた、その心の動きが綺麗に表れていて本当に丁寧。

ベストEND『ひらひら』では弟の鈴千代くんが成人するまで跡を継ぐという事で、忍さんは凛ちゃんも迎え入れたいという流れでしたが、正室にはなれない身分と今後の忍に立派になって欲しい願いから断るんですよね。この辺りの心を押し殺しながら、恰好良い毅然とした女性を貫く姿がもう、涙です…!
「好いた殿方の栄誉栄達を願わない女なんて、いません」と、別れを口にする凛ちゃんに、父親と母親の同じ恋愛の姿を見て決意する忍さんの「同じように強くて、優しくて、潔くて、愛情深い――そんな女の人に惹かれちゃったんだね」の科白、どれもが切なくて綺麗で恰好良くて、何これー、ってくらい涙滲みました。
でもこのENDは幸福なので!凛ちゃんが年季明けて大門出たら速攻忍さんが迎えにくるわけですよ!そしてもうお互い、すべき事をきちんと成し、務めは果たしたから結婚しようと。本当に清々しいENDでした。
組紐の流れも上手すぎて「もーらった!」の忍さんの嬉しそうな顔と声も印象深いです。自由に在れる喜びスチル、見失わずに進んだ先で掴み取った存在、幸せになってほしいです。

そして残りのBADEND『きっと取り戻す』『指切り』『誰にも譲らない』ですが、これどれもかなり後味が悪いです。凛ちゃんの壊れ具合がどれもこれも唸りたくなるもので(; ̄д ̄)
特に『誰にも譲らない』は映画の【吉原炎上】を思い出しました。あれもなんかこう…虚しさしか残らなかった。あ、『誰にも譲らない』は全共通BADの様です。
BADでもこういう結末はあまり見たいBADではなかったなぁ、と。うーん、もう無かった事にします!←

忍さんとの恋愛は父親と母親と同じ境遇の恋愛からくるドラマの様な設定で、ありがちと言えばありがちながら、一つ一つの心理描写と繋がりがきちんと紡がれていてベタさの飽きは感じませんでした。
最初から最後まで、明るくて柔らかな優しさが安定している忍さん、プレイ前のイメージより格段に上をいく、とても素敵な人でした(*´ω`*)

 

朔夜 CV:水島 大宙

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もっと年下っぽさが出ているのかと思っていたんですが、全然そんな事なく、細やかな事にも気づく出来る職人さん、といった青年。
とにかく、お顔がめっちゃ綺麗だな~(*'▽')と、見惚れる程に綺麗。立ち絵でも睫毛伏せ気味のあの目元とか、彼に使われている藍系のカラーがイメージにまた合います。更に水島さんの声の響きが聴き心地良くて、朔夜を魅力的にさせて下さってます。
美人と言うのは何ですが、端正な顔立ちながら体格は引き締まったスレンダー、言動が落ち着いていて見せる雰囲気からも女性っぽさは感じられないのが魅力的です。しっかり男性を感じさせられる所がドキッとさせられて良いな~と。
天然と言うのか、本人もよく言っている「俺は嘘はつきません」の通り、言葉に誤魔化しも飾りもないので、忍さんとはまた違う真っ直ぐさを感じます。
表情筋が辰吉っつぁん並みに(←)動かないのか、みたいに無表情が多い彼だったのですが、個別に入って見せた笑顔の破壊力の凄さったらもう堪らないですよっ、そこの奥様!(誰やねん)
朔夜とは拾った子猫をきっかけに距離が近づいて、そこからよく話すようになるんですが、甘党のエピソードはどれも可愛らしいし、凛ちゃんとの遣り取りがほっこりしつつ微笑ましくて、自然に笑みが零れてしまいます。カステラのシーンなんかつい口がにまにまと(傍から見て痛い姿/笑)。
朔夜ルートなのにやたらテンション上がったのが子猫が桜華屋内で行方不明になってしまった時、厨房で発見、此処で辰吉っつぁん登場ですよ!「こら、待て。お手。お手だ」一言にやたら萌える!!(誰かー)寡黙同士の猫会話の遣り取りも好きだー。いいな、こういうの(*´ω`*)
辰吉つぁんでちょっと浮かれつつ、朔夜も一つ一つの事がとても魅せられる青年です。文字を凛ちゃんから習う事になるのですが、千早花魁の名前を書きたいとか、上手だと褒められれば心底嬉しそうに漏らす一言だとか、しっとりと面映ゆいシーンの連続にやられてしまう。
この作品、どの人でももれなく萌えられそうだとこの時思いました(笑)。惹かれていく過程もまた納得出来る流れなんですよね。そして自然。エピソードの運びが良いんだな、この作品。
通う髪結い職人と花魁の恋となると、もうそれだけで先の茨さと言うか悲恋さが見えているじゃないかと、二人の心が通うものが深くなっていく度に良いな~とほっこりしつつも不安も覚える訳で。
凛ちゃんもですが、朔夜がどんどん凛ちゃんに惹かれていく感じも分かって、見せる表情も柔らかく、感情も以前より自然に出て、傾いていってるのが嬉しくもハラハラもしたり。
でも凛ちゃんの手紙の返事を嬉しそうに読んでるシーンはめっちゃ好きですーっ!何、この可愛い遣り取り!って。
そして密になっていく関係に危機感じ、これ以上はと線を引いて離れようとする凛ちゃんに、キスして告白のシーンは悶え震えそうな程(悶えるな)良かった!
あの思いの丈を吐露するかの、真っ直ぐな「あなたが好きです」が何て綺麗なんだろうって。いけないって事は彼も十分に分かっていて、でも抑えきれないって熱情が出ていてきゅんときます。
身体を重ねる時もですね、もう我慢できない、貴女を抱きたいんです、とガツッとくるんですが、そこでまさかの実は初めてでした!な彼がべらぼうに可愛い(笑)。
いや、そんな気はしてたんですけども。だってあんな純粋だし。でもあそこでサラッと抱きたいとか言うから、あれ?意外に経験あったのですか?(それも失礼)と思ってたらまごつくから!もう!(何)可愛らし過ぎやしません?(笑)
私、好みのタイプはこれが大人の余裕だぜ?お嬢ちゃん( ゚ω^ )b(誰よ)みたいな渋い大人キャラ好みで、普段はここまで萌えないのに、朔夜はめっちゃ萌えました(*ノωノ)ピュアさの中に男らしさもあって、ミックス感で魅了される。
一度は決別しかけたけれど、結局凛ちゃんも心を偽り続ける事も出来なくなり、漸くきちんと想いを確かめ合う二人の展開は切なくて切なくて、でもまだまだ先は見えてない感じで。
そんな中での喜蝶さんの粋な気遣いは嬉しくなります。四面楚歌になってもおかしくない状況で、明るく味方してくれるあのお姉さんっぷりが素敵。柚ちゃんもですけど、女性サブキャラ良いですよね~。
年季が明けるその日までと、隠し続ける関係の中、蛯名屋の存在が二人に影を落としてくるのですが、いやーこの男本当にロクでもなかった( ̄д ̄)時代劇にもよく出てくる感じの嫌な役そのもの。
脅されて蛯名屋に抱かれるしかないと、それを反対するけど今はそれしかないと雁字搦めになる二人。この辺りから切なすぎるし心臓に悪い展開なんですが、「俺以外の誰かが、凛さんの髪を結うのは嫌です――」「明日も、明後日も、その先も――ずっと凛さんの髪を結いにきます」と、押し殺し堪えながらも譲れないものを吐露する朔夜がまた泣かせる。
しかしお酒に入れた薬の件がバレた時の時雨さんが超絶怖い…!!あのゾッとした優しい言い方、恐怖以外の何物でもない!!森川さん流石容赦ない!!また声良すぎっ(そこかいな/笑)
結局足抜けする以外にもう路はない展開になってしまい、バッサリ長い髪も切って逃亡するんですが、髪を切る時の朔夜の「この綺麗な髪を、結うのも切るのも。あなたの髪に触れられるのは――これから先、ずっと俺だけです」は、髪結いの彼ならでは科白で想いも深く伝わってくるしで大好きです。
でもね、見つかっちゃうんですよねっ(T□T)時雨さんがこれまたこっわいの何ので、これ本当に幸福になるルートのENDなんですかって思いましたもん。
もう死も覚悟して自らの胸元に刃を突きつける凛ちゃんの潔さも恰好良いんですが、その寸前で素手で止める朔夜の「いつもあなたに守られているだけなのは、もう嫌なんだ!」と絞り出す諦めない叫びが超絶恰好良いんですよ!
朔夜だけでも助けたいって思う凛ちゃんに、自分を男として頼って欲しい、守りたい、そんな矜持も見せつけてくれる男前な姿に、時雨さんもやってらんねぇってなっちゃった時には意外に甘い(←)と思いましたが(応援したいのかそうでないのか自分)。
あー、でもホッとしました。ドキドキ展開続きでした(;^ω^)

ベストEND『この屋根の下で』は子供も出来て幸せに暮らしている二人で、朔夜がグッと大人のイケメンになっててカッケー( *゚∀゚* )となりました(笑)。
いつまでも変わらぬベタ惚れ具合で、口調も呼び方もそのままなのが朔夜らしいなぁとほっこりしつつも、指の水飴を凛ちゃんに舐めさせるエロさにはすっごい成長してらっしゃって…!って吃驚(笑)。
なのに「変わってしまった俺は、嫌ですか?」とあの可愛さも残っているのだから、色々狡くね?な朔夜でした。でも良かったーっ、幸せ一番です!

BADENDは『白の埋葬』『格子の中』『袋小路』哀しい結末に変わりはないのですが、何か忍さんのBADよりは全然良いと言うか(何それ)。
後味胸糞(おい)わっるー!なのがてんこ盛りだった忍さんと比べ、朔夜のルートは吉原の悲恋の哀しさを表している感じで、哀しいのですがこれはこれで納得出来るものばかりでした。
袋小路ENDの朔夜は壊れてしまって狂気の果てにって感じなのですが、つい狂気具合が恰好良いと思ってしまった自分。←

朔夜は花魁と髪結い師の許されない悲恋がまさにな立ち位置であったので、切なさも苦しさも、ハラハラ感も凄くあって何かと心臓に悪かったのではありますが、真面目純粋さの中にしっかりと男らしさがあり、惹かれる様がよく分かりました。
内包する男の熱情がしっかりとあり、真っ直ぐな強さが魅力な髪結いさんでした。予想以上に心掴まれ状態(〃ω〃)

 

神楽屋 彰人 CV:竹内 良太

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見た目も言動もいかにもゴーイング・マイウェイな、男の荒々しさ抜群の彰人さんです(褒めてんの?)。滅茶苦茶萌えましたっ!
接待相手のクソなオッサンを投げ飛ばしたのはスカッとしましたっ!て言うかあのスチルと竹内さんの言い方が超恰好良いーっ(〃∇〃)
ぶっきらぼうな物言いに態度横柄で、凛ちゃんに最初から意地悪い言葉を投げかけてはくるのですが、まあ、心底嫌ってる訳ではないのは明らかで。
凛ちゃんが風邪ひいた時の事とかもそうですが、見舞いに来たなら来た、薬買ってきたから飲めよ、なら飲めよーってスッと言えばいいだけなのに、良い事の類は素直に表さない、素直じゃないけど優しいんだぜの変形捻くれパターン←
故に今までの態度もあってか凛ちゃん、必要以上に牽制してしまい、ムキになったりで、可愛らしいなとも。何だかこの二人は小さい子供のいつもの喧嘩相手みたいな関係に見えます。複雑な一言で表せない感情の、他と違う存在みたいなの。
彰人さんは何て言うのか…渇望した大人でいて、ガキ大将なる部分があり、凛ちゃんの反応を見ては子供の様に笑い破顔するシーンなどあれば、翳りのある表情や言葉など、色々抱えてる感じで。あの、昔の千景さんとの情事のシーンもそうですが、何とも言えない虚しさとかが見えたり。でも、そういう所が何か良いですよねーっ(≧▽≦)←はっ?
金をばら撒き、漁る人たちを笑いながら嘲る姿に凛ちゃんの「虚しい人」、と言った後に返した科白の感情の出し方、何とも言えず漏らした息の掠め方が萌えます竹内さん!(またかい)
彼のルートは千早花魁に三度登楼するかどうかって言うか、登楼する度に色々起こしながらの喧嘩腰の関係性がすっごく面白くて好きです(笑)。
いや、床入りのシーンはもうエロい竹内ボイスで耳が至福なんですが!!!(←)こういった艶展開でも喧嘩ちっくに攻め合う二人が何かもう、可愛いくもありました。エロいけど。竹内さんの息遣いどうにかなりませんかっ、エロくてあの吐息デンジャラスに色っぽい!男の色っぽさ破壊的!ホントやられるっ!!(何度エロい言うか)。うーん、何かこれカットされてる所も見たくなります。PC版ってどんなんなってるんだろう。遣り取り見たい。
で、何故に彰人さんが凛ちゃんに何かと突っかかってくるのかと思ってたら、あの「虚しい人」発言を昔も千景さん相手に言ってたのを偶然聞いていたからだったんですね。自分をそんな風に評価する存在ってなかったのかなぁと、そこでムカつくし気になる…みたいな存在になってたのかとか。
祭りに連れ出すシーンのスチルは、これ最高かっ!ってくらい素敵です!!このぞんざい風にガツッとくる、ぶっきらぼうになり切れてない漏れ出る優しさよ(どんなん)。
手ぐいっと繋ぎ歩きですよ。「はぐれてお前に何かあったら、時雨にどやされるからな」「いいから、黙って繋がれてろ」口喧嘩しつつ歩幅合わせってもう、これ凛ちゃんに惚れてるやん(*´ω`*)みたいな感じでニヤニヤしました。
この後の虎の根付のシーンなんか、なんじゃこのらぶい二人!スチルが思いきりデート楽しむ恋人です。テキスト読んでるだけですっごく楽しそうに仲良さげにが伝わってくるので、ほっこりしました。
つか彰人さん、凛ちゃんが買おうとしていた根付を先に買われちゃって「倍額で買い戻してきてやる」ってこの声音がめっちゃ真剣なんですよ。この凛ちゃんの為にって感じが堪らない。竹内さんありがとう…っ✨(何のこっちゃ)
そして凛ちゃんが素直に祭りに連れてきてくれた事にお礼を言われたら照れるし!かっ、可愛っ!(殴られる)もうこれで絶対確定MAX惚れたでしょうのゲージがぎゅんぎゅん上がっていく音が聞こえました私。
恋愛が進むにつれて何気にお茶目な所がどんどん露呈する彰人さんが面白過ぎて(←)。虎が見たいと凛ちゃんが呟けば、買い付けて桜華屋の庭で飼えるかな?とか本気で言うし(天然かい)。
彰人さんみたいなタイプは、本気になるときっと火傷しそうな熱情具合とか、溺れる程の息苦しい求め方とか、恰好良く男前にデレデレデレーっとデレる(何それ)人なのかなーっとは思ってたんですが、エロいし男前だし恰好良いし面白いしお茶目だし可愛いし(後半後半)で予想以上に本気で惚れていく様が激萌えな人でありました。
まあ、ちょっとやり過ぎガキ大将な面があるので、凛ちゃんが困惑するのも無理のない俺様ベタ惚れ愛情表現ですが。喜ばせたいからなんだろうけど、空回ってる感が半端ないんですね。何でもお金で解決させようとしてくるから、その独占も自身の箔をつけたいだけだろうと思い、凛ちゃんは本気で好かれているとは思ってないのが何ともうーん(;^ω^)な程上手くいってない。
それにしてもアダルティなシーンはVita版なのでカットされてはいるものの、可能な部分の短い科白の、竹内さんボイスのあの艶感満載の息遣いですよ…っ!やめてー、PC版欲しくなる!(笑)
お祭りで距離が近づいたかと思えば、過剰な高価な品ばかり無理に贈ってきて揉めてしまい、再び拗れていく二人なんですが、この時点で両者惹かれ合っているのはもう丸わかりなので、この誤解というか認識の違いがどう解けるのかと思ってたら彰人さん作・手作り虎根付ですよ!!(とても虎に見えないらしいですが)
これ、出来が悪くて捨てたものを、平太くんが気を利かせて内緒で凛ちゃんに贈っちゃった事から露呈しちゃうんですけど、手を怪我しながらも彼女が喜んでくれるかなと、お金以外で必死に凛ちゃんの事を考えて作っていた彰人さんって…惚れるでしょ!そりゃ惚れずにいられんでしょ!!(うるさいですよー)
照れるしっ。でも「お前は、高いものをやっても喜ばないだろ。自分から欲しがったのは、あの根付だけだったから…」って本当可愛い。こういうの手慣れてる筈なのに、本気の恋は不器用って狡いっ。でもそういうとこ好き(*ノωノ)
凛ちゃんの「お金じゃ買えないもので、あなたが私を喜ばせようとしてくれたのが、凄く嬉しい。…ありがとう」につきますよね。此処でずっと引っかかって拗れてた二人が、想い弾けさせる瞬間が見ていて愛しいです。
「――俺はおかしいんだよ」「あんなに生意気だと思ってたお前の事が…気になって気になって仕方ねぇ」「あぁ、もう…畜生…っ」「どうしたらいい――お前が好きだ」と、この告白の流れが瞬間最高萌えっ!度も言う!竹内さんありがとう…っ!!(笑)
どうしたらいいっつーか、私もどうしたらいいかってくらいキュンキュンするんですけど!みたいな(自分がしても)。
ボイス登録めっちゃしました、はい。何回聞いたかなってくらいです、はい。ありがとう、ボイス登録!←
「どうしたら惚れさせられるのか、わからなくて」が、今まで彼なりに懸命に凛ちゃんを振り向かせたい一心だったのが知れてほこほこします。
両想いだとは思ってなくて、「凄く嬉しいのに、どうしていいかわからねぇ」がまた何この人、こんな獣系(←)なのにホント可愛いっ、となります。正に虎ですよね。力加減が分からなくてでも好きなんだ、みたいな。
時雨さんが時々間違って本名で呼んでしまうのも妬けるとか、その後の艶事とか、何だこの怒涛の甘い展開!
「腰が砕けるくらい感じさせて、泣かせて、どうにかしてやりたくてたまんねぇ――」の途中の堪えるような息遣いの後の、たまんねぇ――部分の吐き出す熱欲の艶っぽさったら何だろう。たまんねぇのこっちです(馬鹿)。
しかも事後、激し過ぎて死んじゃうかと思った、の凛ちゃんの科白に「もう一回、殺してぇ…」って、私も貴方を殺…(もう黙れ)
身請けしたいって言葉に幸福過ぎて涙する凛ちゃんにおろおろしちゃうし、この流れがあまりにも甘くて甘過ぎて、幸せそうで嬉しい反面、反動どうくるのか怖いーっと思ってました。
でもこの後暫く二人のバカップルっぷりが炸裂で、「可愛すぎるだろうが」とか「良い恰好したかったんだ」とかどんどん骨抜きになってる彰人さんにもう笑うしかない。貴方が可愛過ぎるだろう…!(そして自分は手に負えないだろう)
そんな中、偶然に心の支えにしていた両親が既に心中して亡くなっていて、心中になるまで追い詰めてしまったのが、神楽屋としてお金を貸していた彰人さんが、返済させろと下の者に指示したからだったという、とんでもない事実発覚。
ここで正直にその事実を告げる彰人さんも、やっぱり根が真っ直ぐなんだなぁと思います。あの思いつめた感じ、きっと死なせたいわけじゃなかったんだろうなって窺えるし。黙っときゃいいのに(おい)。
それにはやっぱり凛ちゃんはそりゃ許せない感情が生まれてしまうしで、破局寸前って時に逆恨みから彰人さんは突然出てきた女性に刺されちゃうという。いや、ここ本気でルートBADと間違えたのかと思えた程、彰人さん死亡フラグなシーンで焦りました。←選択肢でBADあり。
って言うか自分を刺した遊女が凛ちゃんに重なって見えて動けなかったって、もう泣きそう(T_T)。これ絶対事情あったよねと思ったら、やっぱりな感じでした。ぶっきらぼうな優しい人柄は変わらないままなのが何とも温かな人です。
蟠りも解け、一緒になりたいと漸く色々な思いから払拭され、未来を共にとなったら彰人さん、そりゃ燃えます。怪我人なのにそれがどうしたな勢いです。
押し倒したいと、密な雰囲気になりかけた正にその時、出ました!(お化けじゃないんだから)時雨さん!!(爆笑)絶妙なタイミングの登場に嫌味もつけるあたり、笑いが。
でも直ぐに身請けして祝言をあげると言ってのけた彰人さんに、もの凄く動揺する時雨さんにはんんっ?となりました。凜ちゃんを密かに想っている以外にも含みがありそうだなぁ、と勘ぐってしまうのですが。
ともかくも時雨さんに「諦めろ」の彰人さんがカッケー!でした、はい(どんだけ言うよ自分)。
彰人さんはあれですね、凛ちゃんに自分の事で素直になられると滅法弱いのがたまんないですね~( *´艸`)

ベストEND『子守唄』ですが、もうこれ以上何を言う事もないくらいの幸せほっこりラブラブ夫婦でした(笑)。
甘やかしたい彰人さんに、もうっ、と言いつつ大好き溢れんばかりの凛ちゃん。そして生まれてくる新しい命。幸せいっぱいでした!て॑⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝⋆*
身重だからって夫婦の営み我慢してた彰人さんの、可愛い行動が好きです。蕩ける様な糖度の高さで満たされます。

BADENDは『伝えられなかった言葉』『虎と蛇』ですが、伝えられなかった…は刺されてそのまま帰らぬ人となった彰人さんを想い、後悔に苛まれる凛ちゃんと、予想は出来た結末でした。
もう一つが彰人BADらしいBAD。蝶毒思い出しました。痛いなぁ、と思いながら、狂った故に自分も凛ちゃんを壊し、己のものにしてしまうのですが、自分がそうしたのに狂い壊れて従順になってしまった、もう何処にもいない好きだった彼女の姿に苦しむ科白が印象的でした。
これ見てずっと彰人さんで引っかかってた事判明。そう、誰かに似てると思ってたら蝶毒の斯波さんに似てる部分ありませんか?(誰に聞いてんの)

男らしさ、荒々しさ、獣っぷりさ、強引さ、そんなイメージの彼でしたが、本質は優しく温かな情を持ち、お茶目で可愛らしい面もあり、惚れた女にはとことん弱いという狡すぎ持ちすぎな魅力たっぷりな人でした。
いやー、もう本当、あれだけベタ惚れになってくれると嬉しいですね。加えて竹内さんボイスの最高さ。口がにやけた…(引き締めろ/笑)。

 

次回に続きます。