ゆるりと壺中日月長

ゲーム(主にADV)感想備忘録

STEINS;GATE ダイバージェンシズ アソート『線形拘束のフェノグラム』 感想

Switch【STEINS;GATE ダイバージェンシズ アソート】に収められている3作品の内の一つ、『線形拘束のフェノグラム』感想です。

 

※微ネタバレありますのでご注意下さい。

 

STEINS;GATE ダイバージェンシズ アソート

©2009-2013 MAGES./5pb./Nitroplus

 STEINS;GATEシリーズ続編&派生3タイトル収録!

公式サイト

steinsgate.jp

STEINS;GATE 線形拘束のフェノグラムPV

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STEINS;GATE 線形拘束のフェノグラムOP

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STORY

『STEINS;GATE』本編とは異なり、各登場キャラクターの視点で描かれた10本の新作ストーリーを収録。
岡部の視点だけでは決して見えてこない、過去の改変に翻弄され、苦悩するキャラクターたちの“それぞれの心情”を深いところまで知ることができる。

◆走査上のジキル -Dr. Jekyll on lines- (岡部倫太郎)/0.337199
◆絢爛仮想のファムファタール -Bird singing in cage- (橋田至)/3.019430
◆黄昏色のソーテール-Vermilion sooteer- (牧瀬紅莉栖)/0.328403
◆幽霊障害のランデヴー-Ghosting rendezvous- (阿万音鈴羽)/0.337337
◆雨鈴鈴曲のスクレイパー-A strange building filled of love- (天王寺裕吾)/3.386019
◆桃色幻都のシャ・ノワール-Super hero chat-noir -(フェイリス・ニャンニャン)/3.030493
◆迷宮錯綜のヘルマフロディトス -Hermaphroditus in labyrinth- (漆原るか)/0.456923
◆悠遠不変のポラリス -Eternal polaris- (椎名まゆり)/0.571046
◆昏睡励起のクアンタム -Quantum excited in coma- (桐生萌郁)/0.509736
◆三世因果のアブダクション -Three contrapasso about the abduction- (鳳凰院凶真)/4.456441

 

Character:Cast

岡部 倫太郎 CV:宮野 真守

本編の主人公。東京電機大学1年生。

自らを狂気のマッドサイエンティストと名乗り、その設定を自演するため悪役っぽく立ち振る舞っている厨二病患者。大学入学直後、秋葉原に「未来ガジェット研究所」というサークルを立ち上げて用途不明のガジェットを発明している。携帯電話を耳に当てて、意味不明のひとり言をノリノリでつぶやく。思い込みは激しく空気は読めず友達は少ない。

日常生活で覚えた違和感を、自分(世界的に優秀な頭脳を持つマッドサイエンティスト)を狙う機関の陰謀としたり、あるいは自分の特殊能力ということにして「運命探知(リーディングシュタイナー)」と名付けるなど、いわゆる"痛い"ところがある。

 

牧瀬 紅莉栖 CV:今井 麻美

ヴィクトル・コンドリア大学脳科学研究所の研究員。(アメリカの飛び級制度のため。年齢としては高校3年生に相当)

18歳にして飛び級で大学を卒業した才女。さらにアメリカの著名な学術雑誌に論文が載り、一部で話題になっている。ツンデレアメリカで女の子ながら飛び級で進級していったこともあり、周囲の妬みなどによく晒された影響で、気が強い性格になった。

誰に対しても隙を見せまいとしており、いつもムスッとしている。
だが本質は好奇心旺盛で、興味を持ったものにはやたらと首を突っ込んでくる。理系人間。たまに常識外れな意見を言ったりする。
「被験者のプライバシーより実験データを重視するべき」等。オカリンからは「貴様、なかなかのマッドサイエンティストぶりだな」とよく言われるが、本人的にはそう言われることに納得していない。

 

椎名 まゆり CV:花澤 香菜

私立花浅葱大学付属学園2年生。

オカリンの幼なじみで、マイペースの天然キャラ。ふんわりとした口調で、いつもニコニコして楽しそう。考え方はとことん前向きの楽天家。難しい理論などはよく分からないけど、楽しければそれでいいや、という感じ。

争い事は苦手で、気まずい空気のときにはしょんぼりしてしまう。
自分から場を和ませられるといいなとは考えているが、基本的に空気はあまり読めない。おばあちゃん子で、幼い頃はよくおばあちゃんにおんぶされて一緒に夜空を見ていた。その影響から、ふと空を見上げて手を伸ばす癖があり、オカリンから勝手に『星屑との握手(スターダストシェイクハンド)』と命名されている。本当に唐突なタイミングで(例えば会話の途中でも)その癖を実行するため、周囲にはよく驚かれる。

 

橋田 至(ダル) CV:関 智一

東京電機大学1年生。

2次元から3次元まで節操なく萌える、アクティブなオタク。よく喋る。@ちゃんねる用語を連発する。セクハラ発言も多め。オカリンとは高校時代からの仲。オカリンからの無茶な注文には、基本的に「めんどくさい」という理由で手伝おうとしないか、本気を出さず適当に済まそうとする。ただしオカリンのことは友人として信頼している。

プログラムやらハッキング技術やらには強い自信を持っている。(スーパーハッカーと呼ばれるのは嬉しいが、スーパーハカーと呼ばれるのは気に入らない)

基本的にいつもPCの前にいる。

 

漆原 るか CV:小林 ゆう

私立花浅葱大学付属学園2年生。まゆりのクラスメイト。

礼儀正しく清楚な正当派美少女的な性格。でも男。オカリンに対してきちんと敬語を使う。あまり自分から意見を主張することはなく、いざ主張するときももじもじと赤面しながら。根が真面目すぎるが故に、他人の言うことを簡単に真に受けてしまう。おかげで、オカリンが語る厨二病設定をすべて事実だと勘違いしている。オカリンからは勝手に弟子に任命され、現在進行形で洗脳されている最中。

かなりの恥ずかしがり屋で、まゆりからいつも「コスプレして」と頼まれるが断っている。

 

フェイリス・ニャンニャン(秋葉 留未穂) CV:桃井 はるこ

私立金糸雀学園2年生。

フェイリスというのはバイトしているメイド喫茶『メイクイーン+ニャン2』での名前。まゆりとはバイト仲間である。すごくブリッコ。男を虜にする小悪魔系。

言葉遣いも恥ずかしいほどにやたらとニャンニャン語が入る。どうやら育ちは良さそうであるが、決してそれを表に出したりしようとはしない。

 

桐生 萌郁 CV:後藤 沙緒里

編集プロダクション「アーク・リライト」のバイト。極度の携帯電話依存症で、常に携帯電話をいじっている。人とのコミュニケーションにおいては、会話とメールではまったく印象が異なる。

携帯電話のキー打ちの速さは神業的なものがあり、その凄まじい指使いに驚愕したオカリンから『閃光の指圧師(シャイニングフィンガー)』の異名を授けられたほど。

 

阿万音 鈴羽 CV:田村 ゆかり

元気で、ちょっとがさつな、自転車大好き娘。

付き合ってみると、意外と気がつくタイプ。面倒見もいい。馴れ馴れしいようで、深いところまでは踏み込まない。他人の力を借りることを、あまり快く思っていない。そのため、ギリギリまで他人に危機を明かさない。

自分の興味があることになると、性格が豹変。積極的に行動する。
たまに妙に難しい単語を使う癖があるが、なぜか意識的にそうしているように見える。ブラウン管工房でバイトを始めたことで未来ガジェット研究所とも付き合うようになる。

 

天王寺 裕吾 CV:てらそま まさき

大檜山ビルのオーナーにして、同ビル1Fにてブラウン管TV・CRTモニタ専門店を経営する。岡部とは大家と店子の関係にある。
筋骨隆々の強面だが、人情に厚く、岡部の厨二病に対して呆れながらも何かあれば気にかけている。
天王寺綯の父親でもあり娘をかなり溺愛している。親子仲は良好。

 

天王寺 綯 CV:山本 彩乃

天王寺裕吾の一人娘。小学校6年生。
性格は大人しく、父親思い。
まゆりをとても慕っており仲が良い。が、岡部には怯えて父親の後ろに隠れたりする。

 

 STEINS;GATE 線形拘束のフェノグラム 感想

©2009-2013 MAGES./5pb./Nitroplus

────ラボメンの数だけ物語《ストーリー》がある。

0%・3%・4%の世界線の本編からのスピンオフといった、各ラボメンに焦点を当てたオムニバス形式の物語。
スタートはオカリン視点のエピソードのみ選択で始まり、クリア後に順次他キャラのシナリオが解放されていく形。
でももう0%がどうだったっけ?な私にはプレイしてみないとどれがどんな世界線だっけ???でしたが。←アホです。
本編は主人公のオカリン視点のみでしたが、今回はそれぞれラボメンキャラの視点から綴られており、彼、彼女らの心情をより丁寧に、そして多く存在する世界線の枝派の新たなエピソードや本編からの補填などで構成。

『比翼恋理のだーりん』のコミカルさと比べると、こちらはガラリと変わって本編でのまゆりの死を回避する為、タイムリープを繰り返し続けているオカリンの姿が頻繁に登場する為、重みあるストーリーが多くあり、見ていると思い出してかなり辛くなるものが多かった…。これはシナリオもそうなんですが、声優さん達の演技が凄い。特に宮野さんの悲痛な叫びとか、震える声とか、引き裂かれるような慟哭など、聞いてるだけで胸が痛くなる。今回は本編プレイから暫く経ってるし、泣く事はないだろうと思ったのに。無理、あんなオカリン見たら泣くよ!!
まゆりちゃんへ投げかける声音がまた優しいのなんのって…。もう本当愛おしんでいる、大切な存在って分かる。そしてタイムリープで負い続けた重みが含まれてる感、半端ない。
各話のルートとしてはスタートのオカリン視点はアルパカマンだとか、妙に明るいいつものあの厨二病ノリが含んだもので、それに気を緩ませてプレイしてるとその後一気に叩き落されるという、重しんどさの圧に潰されそうにorz|||
後はまゆりちゃん視点、紅莉栖視点など、メインヒロイン二人のオカリンへの想いが細やかに知る事が出来、どちらのヒロインもオカリンと幸せになってほしい気持ちになる(無理だけど)。
しかしオカリンってなんだかんだモテるよね。その辺り、紅莉栖ちゃんがぼやいてたけど、ちゃんと人間性を見抜いてる所があって好き。そう、厨二病はウザイんだけど(←)、めっちゃ他は良い男なんだよなぁ!
個人的に好きな鈴羽ちゃんはやっぱり可愛いカッコ良いで好き。でも切ないんですよね、彼女のはやっぱり( ;ω;)
全体的なエピソードの感想としては、各キャラの視点で分からなかった事が見えて良いけれども、話の流れに冗長も感じました。ちょっと退屈だった部分あり。
キャラによって本編と違ったもう一つの分岐結末(と言っていいのかどうか)があるんですが、微妙にもやっとしたものが残るシナリオがありました。
まゆりちゃんとか、萌郁とか。私には終わり方が消化不良で。それまでは良かったんだけど。
オカリンのもあの4℃などに対する解釈も共感出来ず。アイツ、そうでなくても絶対他で悪い事やらかしてるって!お人好し過ぎやしないかい!?とツッコミまくり。
後、残念だったのはオカリンの立ち絵が正直言って良くない!(笑)
今回視点がラボメン多くあるので、本編と違ってオカリンの立ち絵いっぱい出てくるんだけど、顔が…顔が変なん多いっ。一枚絵のCGはそこまで酷いものはないんだけどなぁ。アニメになるとかなり良い男の顔になってて、ゲームプレイ後に観て吃驚したけど(笑)。

OP曲が凄く好きです。ムービーも良くて何度も見たくなる。カッコイイ。

オカリンだけでない、ラボメン(+天王寺さん&綯ちゃん)視点からなるストーリー、ちょっと色々思う事もありましたが、本編をより詳しく知れる部分もあり、プレイ出来て良かったです!

 


後は続編、ゼロを残すのみ。
それでは。

 

see you next time!