ゆるりと壺中日月長

ゲーム(主にADV)感想備忘録

Code:Realize~創世の姫君~ 全体・キャラ別感想

Vita『Code:Realize~創世の姫君~』の感想です。

2015年3月プレイ。
記載順が一番ラスト攻略のルパンからになってますが、それ以外はプレイ順です。

 

※ネタバレありなので、ご注意下さい

 

Code:Realize~創世の姫君~

©2014 IDEA FACTORY/DESIGN FACTORY     Code:Realize 〜創世の姫君〜 - アニヲタWiki(仮) - atwiki(アットウィキ)

猛毒の少女は、愛を求めた。

公式サイト

www.otomate.jp

PV

youtu.be

OP

youtu.be

STORY

猛毒の少女は、愛を求めた。

怪物と呼ばれ、全身に猛毒を宿す少女・カルディアは、ある夜、泥棒紳士と名乗る男に出会う。

その男、アルセーヌ・ルパンに導かれ、少女は【機鋼都市ロンドン】へ赴くことに。

見知らぬ土地で出会う様々な人物たち。
そして次々に織りなされる、謎や物語。

怪物と呼ばれた少女が、たどり着く答えとは────。

全体感想

Code:Realize ~創世の姫君~ for iOS & Android

───涙に暮れるこの麗しき令嬢は、
    泥棒紳士アルセーヌ・ルパンがもらい受ける

壮大な展開とボリューム、メインキャラからサブキャラに至るまでそれぞれの思いとストーリーがあり、それら全てを繋げ見せるラストのルパンルート解放での圧巻の真実。
個々キャラクターの魅力を失わず、シリアス、コミカル、スリリング、ミステリアス、アクションと、怒涛の展開を繰り広げて畳みかけてくれた、胸躍る作品でした。
この作品、演出が素敵でした。立ち絵の動かし方もポン、と出すだけ以外の使い方があって見ていて楽しかった。
猛毒の少女が主人公という今までにない特殊設定にまず心掴まれ、恋愛ってこれでどうなるのと興味もあり購入した作品でしたが、プレイしていて感情の喜怒哀楽が忙しく、変化が激しかった程にのめり込めた作品。
共通ルートも個別ルートも長く、一人一人丁寧に紡がれていくストーリー。
恋愛糖度は微糖。まず主人公カルディアが全身猛毒である所為もあり、気軽に触れる事が出来ない所為もあるので、これはもう仕方がない部分はあります。
でも直接的なラブシーンは少なくとも、心で繋がっていくお互いの距離感、心情、触れたいけど触れられない切ない感じは、別の意味で甘いと感じられるかなと。
攻略制限があるのがルパン。最初ルパンにロックがあって吃驚したのですが、プレイして納得のシナリオ。タイトル冠する堂々のメインヒーローでした。
そしてこのお話、真実がこれでもか!の展開がクライマックスに近づいていけばいく程に驚かされるものばかりで、怒涛の展開と言うにふさわしいものだったなと。
とても素敵な作品でしたが、ちょこっと気になったのはルパンルート以外では毒と主人公側の完全真相の解決が為されないままでEND。
取り敢えず幸せなのではありますが、ルパンルート以外は身体にはまだ毒があるままとなっているのでスッキリ感はもう少し、といった感じなのです。
FDで補完があるにしても、一応本編で個々で毒解決まではいってほしかった気がしないでもない(;^ω^)

キャラデザは衣装やアクセまで細かく丁寧で綺麗。スチルも美麗で見ていて飽きません。動いていないのに動きのある様に見えるスチルには見惚れますv
背景のクオリティがハイレベル。オトメイトさんって全般クオリティは高めと思いますが、これは本当に綺麗で見ていて飽きません。
映画を観てるかの画面演出も面白いなぁ、と。動きが活き活きしているというか。先程も書きましたが立ち絵や背景映してるだけに留まらせないのが好き。

素直に萌えられる要素も十分、ワクワクするし切ないやら苦しいやら、でも優しさと愛しさ、見せる弱さからの強さなど、全てを網羅する勢いの良作だと思います!
いや、もう色々賢い事は言えませんけど、本当にシンプルにとっても面白くて楽しくて満足できた作品です!
ただまあ、甘さをもう少し盛り込んでくれれば最高でした。
ツッコミたい部分は確かにあります。カルディアの猛毒問題以外に、つまりは彼女が創られた存在であるならば、恋愛相手との寿命の差の問題とか老いの問題とかそういうのはどうなるのと、消化されてない部分がありましたし。
すっごくオススメですが、細かな所に残したままのものもあり、乙女ゲームとしては恋愛の甘さ盛り盛り不足な所は惜しいとも感じます。
物語も設定も盛り込みが多いので、これ一つで全てを収納しきれないので続編期待(※後、ご存知情報でしょうがFD2作品発売済)。溢れ出す魅力の引き出しをストンと落としきる所まで見たいです。
プレイ終えて思った事は、普段カフェオレ飲んでるのに何だか濃くて微糖な珈琲に挑みたくなって飲んだけど、やっぱりミルクと砂糖を!な症状に似た作品だったなと(どんな例え)。

サブキャラもしっかりとしていて魅力的でした。各ルートでラスボス違うんですが、皆其処に至るまでの理由があり、悲劇があり、想いがあり、只の悪役で終わらない。
とてつもない罪をそれぞれが負う重く、苦しく、切なく、痛い。そんなコドリアでしたが、全員の幸せを願わずにはいられない作品でした。

 

キャラ別感想

カルディア/主人公

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全身に猛毒を纏う少女。素肌で触れればどんな物質も溶かしてしまうという、これ恋愛どうなるの?とプレイ前から不安要素大な凄い設定。
とにかく、本当に本当にめっちゃ可愛いっ!(≧▽≦)ビジュアルも性格も出来過ぎてる程良いコなのに、嫌みな部分がなく逆に愛しいv
感情の起伏が乏しい人形の様な状態からのスタートなので、話し方もとっつきがたく感じる最初でしたが、あの話し方がまたカルディアらしさと言うか、魅力の一つにもなってしまう。
ルパン達と触れ合い、一人の人を特別に想う事を知っていくと感情面が徐々に出てきて、そこから自分の存在に惑い哀しみ、絶望し、揺らぎながらも前を向いて立ち上がっていく姿はひたむきで好感大。
芯の強さ、機転が利き、頭の回転も良く、行動派、真っ直ぐな素直さ、それらが嫌みなく好感がもてるヒロインでした。
所々の冷静なツッコミ(主にインピー)が面白く、私の主人公の好きランキングではトップクラスです(*´▽`*)
頑張って頑張って見つけた先に、大切な人と幸せを感じてほしい。

 

アルセーヌ・ルパン CV:前野 智昭

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他4人のトゥルーエンドを見ないとルート解放されない泥棒紳士。
個別ルート入った途端、即カルディアを殺そうとする村人達から格好良く登場して救い出し、告げる科白も男前。
「お前がお前だから。その美しく悲しいまなざしが、俺を見たから。だから俺は…お前っていう、至上の宝石を盗もうと思ったんだ」って。
き、気障過ぎて眩し過ぎるわこの人っ…!
帽子越しのキスとかもうさり気に気障が行き届いてる(笑)。いや、流石ルパン。
ロック有りだっただけに、タイトルのコード:リアライズの意味、真相、謎も明かされていくし、サブキャラ総出演で全キャラ全てのルートを総まとめ で展開されるといった、ルパンのロックの意味此処に有り!な素晴らしい贔屓さv(いやホントそう)
大団円とか以上の特別VIPな上級扱いを感じる(笑)。
でもショルメとアレスターの正体はちーっとも分かりませんでした!いや、ええっ!!?ホームズとモリアーティーって…(;・∀・)さっぱり何一つ浮かばなかったよーっ(お馬鹿です)。
何かこの作品、聞いた事ある有名なお名前がバンバン出てくるので、別な意味でも豪華だなーっと感心しました。
ルパンの場合、戦闘向きではないので敵にやられたりするとはらはらします。知恵を使い道具を使い華麗に逃げるが基本なのですが、腕っぷしが強いだけが恰好良さじゃないんだぜ、レディ?と言わんばかりの姿は紳士とつくだけのある男です。
恋愛においては男らしく、気障で恰好良い。けれど人としての弱さも見せてくれる、バランスが良いキャラ。ヴァンとのカルディアを互いに想いながらの、男同士の会話が好きでした。
全てが完全解決、最後結婚式までするのでもう本当にセンターメインヒーローだよ!みたいな清々しい特別扱いで圧巻です(笑)。
でも良かったです。幸せいっぱいなラストは心地良く終えられました(*^-^*)

 

エイブラハム・ヴァン・ヘルシング CV:諏訪部 順一

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諏訪部さんでこのキャラビジュアルは私に買えと(言ってないよ)。
【人間兵器】や【英雄】と呼ばれる程の強さを持つクール眼鏡キャラ。
ビジュアル超好みvはい、コドリア内にての最萌キャラですとも!(≧▽≦)←予想されてそうに分かりやすい自分の好み
しかしフルネーム長いっ。敵さんがやたらフルネームで呼ぶの多いんですが、言いたくなるのもちょっと解る。
奇襲をキッシュ?と言ったカルディアに、「それはフランス、アルザス・ロレーヌ地方の郷土料理だ。パイ生地の上に卵や生クリーム…」とか事細かに 説明してあげた上に自分も何度も挑戦してるけど、上手く出来ないとか、かなりの料理好き(でも味は破壊的)も暴露するちょっとお茶目な強い人。こういう弱点さ良いですよねーv
で、彼のルートですが…もう重いなんてものかの重さで、過去回想は痛まし過ぎて読むのも辛くなる程でした。
そしてこんな重くて苦しい上に、これでもかってな裏切りで恋愛どころじゃないよ!な展開に息苦しくて呼吸が辛くなりかけ…( ̄д ̄;)
なので恋愛がハイパー微糖。まあ、全体的に毒の問題で主人公に触れられないから予想はしてたけど、ヴァンはストイック過ぎて特に低い。低すぎるっ。
しかも復讐の鬼と化してるから、カルディアとの距離が近づく事を恐れては逃げるヴァン。追うカルディア。まさに追いかけっこ恋愛。
いやもう、凄い避けっぷりの逃げっぷりなヴァンに、踵落とししたくなった途中(待て)。
分かるよ?分かるけども、いい加減こっち(カルディア)向け―――っ!!ってなりますよねそうですよ(自己完結)。
必死に追いかけるカルディアに行け行け負けるな!と応援プレイ(何のゲームだ)。壁ドンさせた時にはやったぜ!でしたよ。こっち向いた!←何恋愛だ。
でもってフランとかインピールートでは一時的に毒の効果が無くなる事とかがあってキスシーンとかあるんだけど、ヴァンルートはそれが無いからキスも無い!
マジか。マジですか…!_(:З」 ∠)_バタンキュー
只、くっついてからの科白は甘いです。カルディアへの想いを隠さなくていいのとふっきれたせいか、心のままに本能デレです。
俺も男だから惚れた女の全てを愛しつくしたいだとか、その綺麗な姿を他の男に見せたくないだとか。 その愛しつくしてるとこ、超見たいんですけれども…!←渇望し過ぎておかしくなってる。
でもヴァン、素はこんなキャラだったのね。みたいな(笑)。もっと見たいよ!!

 

ヴィクター・フランケンシュタイン CV:柿原 徹也

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優しい優しいお兄さんな位置。自分が作り出したものが多くの命を奪う兵器として使用された事に、その事実から逃げてしまった自分と向き合うルート。
何だか昔、好きだった漫画家さんの短編でこういうキャラを見まして、設定もヴィジュアルもとても似ていたので物凄く懐かしくなって読み返したくなりました。
優しいけれど、優しいだけではない。秘める心を表す部分は強い熱情が見られ、そこがギャップあって印象的。
普段柔らか~なのに意外に恋愛は積極的だった気が。彼のルートはカルディアの毒が仮とはいえ抑えられる薬を作るので、キスシーンスチル二枚も有り。ヴァンに一つ譲ってー(笑)。
フランのラスボスは女王様でしたが、憎めない人でした。ラスト辺りのレオンハルトとの会話は切なくも温かい。二人で頑張って欲しいです。
失礼ながら、立ち絵を初めて見た時は、女王様ニューハーフみたいだなとか失礼にも思いました。ごめんなさい。

 

インピー・バービケーン CV:森久保 祥太郎

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イメージぴったり声でした。森久保さんってこういう明るいムードキャラのイメージも強いです。
作品全体の重さで張りつめた感をふにゃりと和らげてくれる緩和剤的なキャラで、コミカル部分が多く笑いが零れる良いキャラです。
性格は本当に人の良さが出ていて、やってみるとフランより平和主義なのかもと。戦うととても強いのにね。優しさが滲み出ている人柄。
インピーの場合は唯一、罪ではなく想いだった気がします。だからこそ、出来るだけ戦わないとしている姿勢が優しい人だと。
インピーもやたらにサブキャラ達にフルネームで呼ばれてた印象。つか、ネモの言い方が面白過ぎるわ! (笑)
ネモが出てきたり、ノーチラス号が出てきたりと、何だか昔アニメの「不思議の海のナディア」思い出したのは私だけだろうか(年齢バレる)。
おちゃらけコミカル担当かと思いきや、彼のルートは男前でした。
ネモに言い放つ「認められたいって騒ぐ、ガキのおもちゃじゃないんだよ!!」凄くすごーく、恰好良い!!
で、ネモに捕らえられたカルディアを助けに入るシーンがまた恰好良い!!何だこのラストにかけての恰好良さ!狡いーっ v
そして此方もキスシーンあるのですよ!インピーのくせに!(失礼だ/笑)

 

サン・ジェルマン CV:平川 大輔

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物腰柔らかな紳士でいて、謎めいた怪しげな怖さを漂わせる、こういったキャラも平川さんは似合うというか演技が本当にお上手だな~と。
フィーニスに背後からグサッ、なシーンのあの低音に落とす声が凄く好きv
戦いにおいては後方支援っぽく見えるビジュアルに反して、RPGでなら前列センターに配置したい近距離型戦闘タイプ。
目を伏せている立ち絵の表情ばかりだったので、目は開かないのかと思っていたら急に開いて慄いた(笑)。←慄くな
サンルートは他キャラと違って特殊でした。全体に纏う非現実的で異質な感じが。でもサンの正体からしてそうなりますよね。史実モデルからきてるのかな?不思議で妖しい謎いっぱいな存在。
何かですね、もう涙腺崩壊した程に良かったですよ!サンルート涙ぐんでしまいました( ;∀;)。
カルディアを愛していると自覚して、彼女を殺す事が出来るわけがないと、生きていない人形だから何だと言うのだと、貴方の手はこんなにも温かいの だと、叫ぶ様に告白するサンが今までのイメージと違って凄く胸にきました。
そしてラスト辺りのスチル、土下座で懇願!ゲームとは言え、男の人が土下座って私には結構衝撃です。
何をかなぐり捨ててもカルディアの命だけは奪わないで欲しいと希う必死なシーンは狡い程素敵で胸にきます。もうサンルート良すぎ。
そして彼にもあるんですよ、キスシーン。毒を持つ身はそのままって条件はヴァンと同じなのに。
必殺(何)、一瞬キス。
ちょっと唇がひりひりしますがって。え、一瞬でひりひりまでで済むならヴァンもさせてあげようよーっ(結局そこか)。
ギネヴィア、アーサー王ランスロットと、プリアサを思い出す名が出てくるのですが、ちょっとギネヴィアの印象が此方で良くなりました(笑)。

 

次はコドリアFD祝福の未来感想。

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see you next time!