Vita『百華夜光』の感想です。
2015年4月頃プレイ。
※ネタバレあり&辛口感想。
百華夜光
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鎖を断ち 柵を超え
───── いざ、百華の夜を往く
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PV
OP
全体感想
人の世と妖かしの世が交わり、その狭間に在る花街【高天原】を舞台とする、オリジナル世界観のある遊郭もの作品。
設定もキャラもいいけれど、この内容にしてはボリューム不足。あっさりコンパクトにまとめられた印象でした。良く言えばサクサク感覚でプレイ出来たと言いますか。
エンドロール後のエピソードがないのが更に物足りなさを感じさせます。え、本当に終わり?後日談とか全く無しですかー?(;・∀・)と。
キャラに関しても、色々それぞれ魅力的なものを持ってらっしゃるんです。持ってらっしゃるとは感じられるのですが、出し切れてないと言うのか深みが足りないと言うのか…何だかやはりさっぱりじゃないのにさっぱりしてるなーって(語彙力の無さよ)。
そして恋愛過程なんですが、主人公の方が特に惹かれていく描写が無い中で進み、個別分岐選択見え見えで誰を選びますか?みたいに出され、その選んだ後に「そっか、私〇〇の事好きなんだ」と、取って付けた感満載で自覚されても、プレイヤーの自分からしたら「は?キャラ選択したから?」と思わずにはいられない流れ。
正直誰でも良さげな気がして恋心の気持ちが空々しく感じられ、どうにも乗っかれませんでした。
絵が…うーん、パケ絵とか公式のイラストと、実際のゲーム内でのスチル、立ち絵とでは違う感じを受けるのですが、これはキャラデザの霜月先生は一緒なんですかね?違う気がするのですが。確認していないので何ともですけど。全然魅力が違うんで、プレイして残念感。ゲーム内では立ち絵が塗り濃いめで陰影が暗くなり過ぎていて、ちょっと顔怖い時があります。顔が変な時もちらほら。
後、遊郭ものとして色、艶、儚さ、物悲しさ等のこういう閉鎖的な籠の世界の独特な雰囲気が、このスチルからは残念ながら感じられなかったです。
申し訳ないのですが主人公に可愛さと色気がどうにも全く感じられない。絵が骨太というか健康的というか、ごつく感じる時もあって(すみません)。ラブシーンのスチルが驚く程甘く見えない不思議さでした。 他の女性キャラも同じ印象。
文章と表情がミスマッチというか、感情表現が伝わらなかったんですよね、どのスチルも。作ったお人形の表情みたいな。
そして衣装デザイン、正直妙で変だな~って(;^ω^)
本当すみません!なんですけれども、龍二と瑞樹以外、妙な露出具合とどうやって着るの、動きにくくないのその服っ、な凄い衣装で、恰好良さはあまり。←
題材としては良かったのに、シナリオもキャラも絵も何か今一つ足りない、届かない。
終わってもさして響くものも残るものもなかったです。
BADにもスチルがあるようなんですが、スチルに魅力を感じないので見なくてもいいかと思い、途中でBADENDはやめました。
残念な肩すかし感がある作品でした。個人的にオススメではないです。好きな方はごめんなさい。
キャラ別感想
出雲/主人公
こういう世界に身をおいておきながら、やたらに考えも行動も何もかもが甘い。甘いったら甘いので、色々ツッコミたい事数度。
全体感想でも触れましたが、ビジュアルが可愛いと思うものが無く残念。何と言うのかこれ…何だかバービー人形みたいなのを思い出すんです。綺麗なのにぬくもりのあまり感じられない硬い表情、作った顔っぽくてスチルが全て魅力なく思えました。
未来の花魁大夫の割には色気も全く?だし、花魁衣装姿も正直綺麗とも美人とも思えなくて、見せ場のスチルとかでも残念な姿にしか見られません。
これといった魅力があまりないまま終わってしまったヒロインです。
白蓮 CV:櫻井 孝宏
恋愛…してました?(聞くな)というか好きになったの何処?と迷子になりそうなくらい、フラグらしい箇所すらわからないまま相思相愛になっておりました。
一番淡々としていて、加えて高貴で感情が揺らぎにくい静かなるキャラの所為か、櫻井さんもずっと抑揚を抑えた同じトーンの声音のまま演じられてるので、余計に盛り上がり少なく感じられました(※決して演技の文句ではありません。寧ろあるわけがない)。展開は山場の波があるのに、波が感じられないのは何故なのかという、妙な所で驚きを感じた白蓮ルート。内容的には濃いと思うのに。
白蓮を庇い主人公の命が一度失われるんですが、そんなシーンでもほぼ取り乱す感じがないのはどうした事なのか、ここでは取り乱して欲しいーっ!萌えポイントが!生き返るんだろうけど、確かに速攻で生き返ったけども!(笑)
盛り上がりシーンは幾つもあるんですよ。なのにこの壁一つ向こうで見てる感は何なのかと言った、不思議なルートでした。
六合 龍二 CV:小野 友樹
初めて見た時、サブキャラかいなと思う地味さ(笑)。
でも性格は物凄く良い青年です。誠実を絵に描いたような人。きっと結婚するならこんな人、№1キャラではないでしょうか。
真面目で情に熱く、男らしく、一途でひたむきで真っすぐで情熱的で心優しい、働き者と、まあ本当にいたらいいな!まあここまでのそういないけど!と言った、理想の旦那様の様なキャラ。
小野さんの声と演技がまた似合ってるのと上手なのとで、見た目が地味でも(何気に酷い)好感度は攻略キャラ中トップに入ります。 萌えとはちょっと違うんですが。←
只、龍二ルートは言ってしまえば足抜け逃亡劇のみなので、謎が謎だらけのまま終わっております。
龍二は共通で一目惚れなので、まあ好きになってるのはよく分かるんですが、やっぱり主人公の方はどれも同じくいつ好きになったんだよ!ってツッコミの過程の無さ。
しかしいくら一目惚れでも命賭ける程心を通わせたかと問えば、無いと思うんです。勿体ないなぁ。
雪成 CV:細谷 佳正
幼馴染その1。
あの服の変な露出は何なのか。きわどい、きわどいっていうかイケメンじゃなかったら変態…(おい)。くっ、腰細っ(そこ?) 。
やー、細谷さんですよ。相変わらず滅茶良いお声で聴き心地が良いですね(*'ω'*)
この作品購入したの、細谷さんに釣られたゲームであったと言えます(笑)。
でもこの雪成さん、超のつくガチガチ頑固な思考過ぎて、正直苛々して踵落とし炸裂しそうになった事何度あったかしれない、めっちゃ最高に面倒くさい人でした(←)。思考石頭レベル最上級。
どのキャラルートでも自分のルートでも「高天原からは逃げられない」「高天原から離れて、お前は生きていけない」「高天原に居れば、少なくとも死ぬ事はない」
…聞き飽きたわ!! \(`□´")/
と、言うぐらいこの高天原オンパレードな科白が、何の呪縛か呪文かと言いたくなる程やたらめったらしつこく出てきます。もう少し頭やわこく出来ませんか、雪成さーんっ。 高天原ワードに耳が飽きました( ̄▽ ̄;)
でも何だかんだで主人公一途な人です。ふっきれるまでかなりかかりますが。いつになったら高天原の呪いから解けるんですかなぐらい、時間かかって早くせんかいっ!ってなりましたけど(←)。ふっきるシーンはよっしゃっ!と拳ぐっとなる程恰好良く登場と科白でやったぜ!となりました(笑)。
時景 CV:岡本 信彦
幼馴染その2。
あの服のふわふわ感たっぷりは何なんだろう(笑)。隠密部隊所属なのに、あんな動きにくそうな服でいいんかいとか、ツッコミしたくなるのは私だけじゃないと思う。
彼もまた、露出具合が何処の真夏の色気ギャルなのか、な服のデザイン(腰ね)。
そして隠密部隊の割には、かなり詰めが甘い。素人の私でも其処はあかんやろ、な所へ逃げたり信用したりと、馬鹿に人が良すぎる。 いや、人が良いのはいいんですよ。只、状況!今の状況!予想出来るでしょっ!ってなる。
雪成よりは真っ直ぐに気持ちをぶつけてくれるので、そこは気持良く。
でも少し雪成ルートと対かぶりの様なシーンがあるので、幼馴染故の対比みたいにしてるのかと思いましたが、でもこれ別に必要はなかったかなぁ。 ←
時景の実のお母さん、再会出来たのに直ぐに死んでしまうのが納得出来ません。死なさなくても良かったのに!
東雲 CV:近藤 隆
もっと悪人タイプかと思ってたら主人公に対して誤解してただけで、誤解が解ければちょい口の悪い、何だ~いい奴~っなキャラでした(笑) 。ツンデレ?なのかな?
何だかんだで面倒見良くて優しい。懐き難いニャンコっぽいけど、実は素直じゃないワンコだね、みたいな(どんなん)。
近藤さんのこういう影のあるキャラの演技は際立ってる感強し。
甘さが見えてくると、普通にデレが見えて好きでした。
でも、この人も服が…あのデザインが…(;^ω^)通常と妖かしの2パターンあるのですけれど、どれもこれもちょっと私には凄いものでした(笑)。
瑞樹 CV:石川 界人
隠しキャラ。というかおまけ的キャラ。
シナリオも一番短く、恋愛もこれからって感じで終わります。
弟的キャラですね。他キャラのルートでは設定上もれなく絶対に助けられず死んでしまうので、唯一ここだけが救われます。
何だかんだで一番主人公に尽くして想い募らせていた彼、攻略出来るルートがあったのは良かったかな。
それでは!
see you next time!